山梨県南都留郡鳴沢村の鳴沢氷穴は天然記念物に指定されています。富士山の側火山である長尾山の噴火によってできた溶岩洞窟です。洞窟内部には氷柱があり清涼感を味わえます。それでは、鳴沢氷穴の魅力について紹介します。
地下21mの天然の冷凍庫!夏の避暑地にも最適な鳴沢氷穴
日本の象徴であり、日本人の心のふるさととして昔から多くの人々に親しまれてきた富士山の麓、山梨県は鳴沢村に世界でも珍しい溶岩洞があります。
気温は?
その深さは地下約21m、気温は年間を通して摂氏3℃という、まさに天然の冷凍庫。鳴沢氷穴は避暑地にも最適なのです・・・。
鳴沢氷穴とは
鳴沢氷穴は山梨県南都留郡鳴沢村にある溶岩洞です。
富士河口湖町・鳴沢村にまたがって広がる森青木ヶ原樹海の東の入口に位置し、
「富士五湖観光のひとつ」
として観光客がたえず訪れているスポットです。
洞窟内は環状型なので、一周しながらその変化を楽しむことができます。
鳴沢村にある溶岩洞は、溶岩流や火砕流が森林地帯を飲み込んだ際に、その中に残る樹木が燃え尽きた痕の空洞(熔岩樹型)で、非常に珍しいものとなっています。
この鳴沢氷穴もその1つで、富士山の北西山麓で大規模噴火が起きた際に溶岩が流れ出し、飲み込まれた木々が燃え尽きて、大木の幹の形を残す空洞となりました。
洞窟内の気温は年間を通して低く、氷穴内には氷の貯蔵庫があります。
この貯蔵庫は、古くから人々の間で上手に活用されてきており、江戸時代には献上するための物品として、大正時代には冷蔵庫用に、氷を貯蔵してきました。
今でも毎年冬には四角い氷を作り、再現・展示をしています。
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鳴沢氷穴の歴史・成り立ち
今から1150年以上前、富士山の北西にある長尾山噴火の際に、灼熱に焼けた溶岩流が側火山の間を流れてできたのが、このトンネル式の洞窟です。
昭和4年には天然記念物の指定を受け、世界的にも認知度が上がりました。
内部は非常に低温で、年間を通じて平均温度は摂氏3度程度となっています。
- 深さは地下21m
- 総延長は153m
という竪穴環状形の洞窟内では、天井からしみ出した水滴が凍ってできた氷柱を見ることができます。
氷柱は4月頃に最も成長し、大きいものでは
- 直径50cm
- 高さ3m
にも達します。
鳴沢氷穴の四季
春
つららや氷柱などができあがる季節で、一年を通じて一番氷が多い時期になります。洞窟内には天井から水滴が染み出ている箇所があり、この時期にはそれらが凍りやすくなっています。
足元に十分気を付けて、散策をお楽しみください。
夏
夏は外部の気温が30℃以上になる日が多いので、洞窟内との温度差が、なんと30℃近くになることも珍しくありません。そのため、外部から洞窟内を進んでいくと、物凄く寒く感じます。
真夏の炎天下でも洞窟内部では体の芯まで冷えるので、暑さをしのぐには最適な場所です。(羽織れるものを準備していくことをおすすめします。)
秋
氷穴内の氷は秋の長雨などが影響し、この時期には徐々に減っていきます。
冬
地上は雪におおわれ、洞窟の外が寒く中のほうが暖かいという逆転現象が生じます。秋に溶け始めた氷が1月頃から再び姿を現し始めるのがこの頃です。
鳴沢氷穴のアクセス
国道139号から車道により青木ヶ原樹海へ入った場所にあり、交通の便はよいです。案内板も出ているので、迷う心配はありません。西隣には富岳風穴もあり、こちらもおすすめです。
- 中央自動車道河口湖インターチェンジから車で15分
- 富士急行線河口湖駅からバスで25分
鳴沢氷穴の見どころとポイント
地獄穴
観光最奥部にはどこまで続いているかわからないと言われる地獄穴があります。この穴は竪穴で、
一歩足場を失えば二度と帰ることができない
とも言われています。一説には江の島まで通じているとか。
中は天井が低い箇所や、足元が悪いところもあります。ヒールやサンダルだと危険ですので、スニーカーなど動きやすいものを準備するのがよいでしょう。
また、そのような足場ですので、時間に余裕をもって入洞しましょう。入口でヘルメットの無料貸し出しもあります。安全のため、借りてから入洞するとよいですよ。
駐車場は?
駐車場の収容能力は十分で 整備されています。富岳風穴に行かれた場合は、その半券が鳴沢氷穴の割引券にもなりお得です。どちらにも売店が用意されており、お土産選びにも困りません。
季節ごとに楽しむ鳴沢氷穴の魅力
夏だけに限らず、一年を通してさまざまな表情を見せてくれる鳴沢氷穴。氷の量の違いなどに注目してみてもおもしろいですね。都心からもアクセスがよいので、ご家族で、お友達と、ぜひ一度訪れてみて下さい!
鳴沢氷穴を訪れた人の口コミ・感想
鳴沢氷穴内はかなり温度が低くなっているので、夏でも防寒対策が必要です。ところどころ狭い部分もありますが、希望すればヘルメットを貸してもらえます。ここでは、鳴沢氷穴に関する口コミを紹介いたします。
「連休だったのですごく混んでいて驚きました。家族で行ったので待つ時間がきつかった。でも中に入ったらその異様な雰囲気に子供もさすがに静かに見ていました。やはり異次元の世界に行ったようなちょっと不思議なところでした。」
「すごく中が寒いので、真夏でも着る物に注意が必要です。冷蔵庫に入ってしまったような感じになります。また足場が悪いので靴はぺったんこに限ります。ヒールの女の子は危険です。また行ってみたいけど、次はジャンバーなどを持っていきます。」
周辺にあるランチやお土産処のご紹介
鳴沢氷穴売店の「信玄きなこパフェ」
鳴沢氷穴のすぐそばにある鳴沢氷穴売店の「信玄きなこパフェ」はこの売店でしか味わえない限定メニューです。とても美味しいと大人気です!
ぶどうソフトクリームや鳴沢焼きうどん、山梨ブドウサイダー、お土産も多数あります。
道の駅 なるさわ
鳴沢氷穴から3.5kmほどの場所にある道の駅 なるさわでは新鮮な野菜や地元産のブリーベリーを使った
- ブルーベリーパイ
- 羊かん
- 手作りジャム
などがあり、お土産におすすめの「あまずっパイ」、珍しい「キャベツワイン」などが買えます。
また、道の駅なるさわ「軽食堂」には郷土料理を使った料理やそばやうどんなど様々なメニューあり、ランチにも便利です。特に「富士桜ソフトクリーム」は人気商品です。
鳴沢氷穴の見どころ!信玄きなこパフェが絶品!【山梨県南都留郡鳴沢村】のまとめ
鳴沢氷穴の内部は、照明はあるものの少し暗く更にはちょっと険しいルートもあるので、探検家の気分を味わえます。地獄に通じていると言われている穴もあり、お化け屋敷の気分もちょっと味わえます。夏の暑さを吹き飛ばしてくれる納涼スポットです。