山形県山形市にある水の町屋七日町御殿堰は、山形の歴史と伝統が息づいた癒しのスポットです。ショッピングやランチ、カフェなどの休憩所としても利用できるので、観光客はもちろん、地元の人からも愛された観光地です。今回は、そんな水の町屋七日町御殿堰をみなさまにご紹介させて頂きますので、ぜひ最後までお読みください!
水の町屋七日町御殿堰(ごてんぜき)とは
水の町屋七日町御殿堰は、山形を代表する五堰(水路)の内の一つである『御殿堰』が流れる場所を再開発、商業施設として2010年(平成22年)に誕生しました。
山形のキレイな水を使用した
- お蕎麦屋
- 老舗の茶屋
- レストラン
- カフェ
などの飲食店の他、呉服店や和雑貨屋、フェラーリのデザイナーとして世界的に知られている山形出身の奥山清行のショップもあります。
また、木造作りの町屋と明治・大正時代からある蔵を活用した山形特有の雰囲気を感じられる空間は、グッドデザイン賞や東北建築賞といった賞を7つも受賞しています。
水の町屋七日町御殿堰の歴史
時代は江戸時代初期まで遡ります。
出羽山形藩初代藩主最上義光は、商業と工業に重点を置いた街をつくろうとしていました。
商業が盛んだった近江から商人を招いた他、各地域の職人も招き、城の東側沿いにある羽州街道を城下町に発展させました。
これが、水の町屋七日町御殿堰の始まりです。
ちなみに七日町という名前は、商人の町である「市日」が由来とされています。
当時、馬見ヶ崎川(旅籠町周辺を流れていた川)は大雨が降るたびに氾濫し、被害の絶えない町の発展を妨害していました。
そのため、最上義光の次に山形城主となった鳥居忠政が、約400年前の1624年に馬見ヶ崎川の氾濫を防ぐための大工事を行いました。
その時に、
- 山形城のお濠の水源
- 城下町の生活用水
- 城下町の西側にある農村への農業用水
を得るために、馬見ヶ崎の上流に取水口の役割として堰をいくつか設置して、そこから碁盤のように水路を町の中へ作りました。
その水路が「山形五堰」と名付けられました。
「山形五堰」は流れる方向によって、
- 御殿堰
- 宮町堰
- 八ヶ郷堰
- 双月堰
- 笹堰
と呼ばれ、江戸から平成となった今もなお、人々の生活を潤すように流れ続けています。
山形五堰の中でも「御殿堰」は山形城のお濠を満たす目的で、城への東から西の道程を流れています。
スポンサーリンク
小白川町から今の緑町丁目あたりである歴代の城主がゆかりある寺として有名な寺町と呼ばれる通り、三の丸大手門の東に位置する七日町を横断して堀へと流れていた堰であったことから、「御殿」と名付けられています。
御殿堰は全長17.5kmの長さがあり、作られた当初はお堀にすべて流れ込んでいましたが、時代の変化と共に、
- 野菜や日常用具を洗う水
- 庭園への引水
- 防火用水などの生活用水
として利用され、また、
- 染物
- 鰻問屋
- 養鯉業
- 製糸業
などの産業用水としても使われてきました。
昭和に入ってから、水質汚染による環境破壊なども経験しましたが、それによって環境を意識するようになり、上下水道の整備を行いました。
最近では水質も改善し、昔ながらの石組の間を流れる心地いい水音をいたるところで聴くことができ、一部地域では蛍や梅花藻も見られるほどに変化しました。
現在では、山形市の中心街に清らかで綺麗な「御殿堰」を復元させ、市民の憩いの場や商人の町として復活させようと尽力しています。
周辺のおすすめスポット
馬見ケ崎さくらライン
馬見ケ崎川沿いに一直線に並んだ桜並木は、馬見ヶ崎さくらラインと呼ばれています。
道路を挟んで左右に植えられた桜がトンネルのようになり、車でドライブをして通り抜けたり、のんびり散歩をしたりして桜を楽しむことができます。
夜になると一部はライトアップされ、とても綺麗な夜桜を見ることができます。
文翔館(ぶんしょうかん)
山形県山形市の中心部にある、国の重要文化財に指定されている建築物です。
大正年、イギリス・ルネサンス様式を基調とした中条精一郎の設計によるレンガ造りの建物です。
中央に時計台があり、正式名称を「山形県郷土館」と言います。
昭和61年から平成7年までの10年をかけて、創建当時の材料・工法に基づいて復元されました。
正庁や貴賓室、知事室なども当時のものが再現されています。
展示室では山形の歴史や暮らしに関する常設してある展示コーナー、復原工事を紹介する映像ホールなどがあります。
また、会議室、ギャラリー、議場ホール等の利用ができます。
また、劇場版「るろうに剣心」の撮影も行われた場所でもあります。
入場は無料で、ボランティアガイドによる案内も受けることができます。
夜間の入場はできませんが、日が沈むと21:30までライトアップが行われています。
山形市の他の観光・お出かけスポット
山形市の他の見どころをまとめました。
水の町屋七日町御殿堰の見どころ!400年の歴史と伝統が詰まった癒しのスポット【山形県山形市】のまとめ
水の町屋七日町御殿堰は、山形県山形市にある山形の歴史と伝統が息づいた癒しのスポットです。木造作りの町屋は歴史の雰囲気を感じることができ、山形特有の美味しい料理や昔ながらの茶屋、伝統ある和雑貨などとても魅力的な場所です。買い物の他に休憩所や散歩コースとしても利用できるので、観光客はもちろん、地元の人からも愛された観光地です!ぜひ一度訪れてみてください!