山形県天童市にある出羽桜美術館は三代目仲野清次郎が開館した施設です。日本酒の銘柄でもある出羽桜!出羽桜は仲野清五郎が熊正宗醸造元として酒造業開始したところから始まります。今回は、そんな出羽桜美術館をみなさまにご紹介させて頂きますので、ぜひ最後までご一読ください!
出羽桜美術館とは?
出羽桜美術館は1988年に、出羽桜酒造㈱の三代目仲野清次郎が永年に亘って収集してきた陶磁器、工芸品等の寄贈を受けて開館しました。
三代目清次郎の旧住宅である明治後期頃の伝統的日本家屋の建物を利用し、木造瓦葺の母屋と蔵座敷を展示室として公開しています。
主な収蔵品は、古韓国・新羅・高麗・李朝期の陶磁器と工芸品です。
その他にも、
- 斎藤真一「瞽女・明治吉原細見記」
- 近代文人の書
- 桜に因んだ工芸品
- 日本六古窯
等、3ヶ月毎の企画展示をしています。
現在美術館で展示中の「李朝の白と青~白磁と染付~展」(※2017年6月現在)
時期は、平成29年6月2日(金)~9月18日(月)までで、現在も開催中の展示をご紹介します。
朝鮮・李朝時代は、1392年から1910年までの王朝になります。
清廉潔白、質素倹約を美徳とする社会では、白が大事にされ、陶磁器では白磁が絶えることなく焼かれ続けてきました。
李朝初期には秀吉による壬申・丁酉の乱、また、清からの侵略もあり大打撃を受けましたが、白磁は途絶えることなく生産され続けました。
素文、陰刻、陽刻、彫刻、透彫の装飾を加えられ、さらに鉄砂、染付、辰砂と有色染料による装飾へと展開していきました。
染付は白磁にコバルトで絵付けして透明釉をかけて焼成することによって青く発色させた磁器になります。
14世紀に中国ではじめられ、朝鮮では15世紀半ばに生産が始まりましたが、中国の混乱が原因となり、高価で希少なコバルトが入手出来ず、限られた宮廷画員が絵付けを行い、上流階級の器とされました。
18世紀前半にはコバルトを節約しつつ余白の空間を活かし淡く清楚な草花を描いた秋草文様が多く焼かれ、19世紀には水滴、筆筒などの文房具が、文人たちに愛されとても大切にされました。
素朴で力強さを感じさせる白磁と、気品と情調を備えた染付の、多様な朝鮮陶磁の魅力を紹介していますので、一度見に行ってみてはいかがでしょうか?
職人の技を感じ、繊細で美しい展示物に心を奪われるかもしれません。
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出羽桜酒造株式会社について
明治25年(1892年)に初代仲野清次郎が分家し、酒蔵として創業しました。
それ以来、地元に根ざした品質第一の酒造りに徹し、1980年には、蔵の看板酒である「桜花吟醸酒」を発売しました。
当時「吟醸酒」という言葉は一般的に知られておらず、鑑評会用にのみ醸造されていました。
「吟醸酒の素晴らしさを多くの方に知ってほしい」の一心で発売したこのお酒は、吟醸酒を広めることに貢献してきたとされております。
1997年には、国内でもいち早く海外への輸出を本格的に開始しました。
日本の食文化を代表する吟醸酒の素晴らしさを日本だけでなく海外の方々にも知っていただきたいという考えで、海外輸出をスタートしたそうです。
現在では、なんと世界25か国以上に販路が広がっています。
「吟醸を世界の言葉に」を掲げ、文化としての日本酒を誇りに、国内問わず海外のお客様にお酒をお届けしています。
日本の伝統を伝える素晴らしい企業だと感じます。
出羽桜酒造株式会社が日本酒を輸出している国
欧州
イギリス、イタリア、オランダ、スイス、スウェーデン、スペイン、ドイツ、フランス
アジア
インド、インドネシア、韓国、カンボジア、シンガポール、タイ、台湾、中国、ベトナム、香港、マカオ
北米
アメリカ、カナダ
南米
チリ、ブラジル
オセアニア
オーストラリア、ニュージーランド
中東
UAEドバイ、レバノン
その他
ロシア
どうやって行くの?
- 住所…山形県天童市一日町1-4-1
- 入館料…一般500円、高大生300円、小中生200円
- 開館時間…9:30~17:00[入館は16:30まで]
- 休館日…月曜日[祝祭日の場合は翌日]、年末年始、展示替え期間
- ※詳細はスケジュールを御覧ください。
- 電車で行くなら JR天童駅より徒歩15分、JR山寺駅より車で15分
- 飛行機で行くなら 山形空港より車で15分
- バスで行くなら 山形交通バス北目口下車すぐ
- ※美術館向かいに無料駐車場をご用意しております
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出羽桜美術館の見どころ!李朝を始め様々な陶磁器がお出迎えします!【山形県天童市】のまとめ
今回は、ここ出羽桜美術館の魅力についてお話をさせていただきました!伝統的な陶磁器、伝統的日本家屋の建物も見れ、歴史を感じることができます。また、展示物は、時期によって変わるので、興味のある展示物がある時は、狙い目です!美術館を見終わると、酒造が近くにあるので、お酒を御土産に買うこともでき、いい休日を過ごせること間違いありません。ぜひ一度、家族やカップル、友達と出羽桜美術館に行ってみてくださいね。