鳥取県鳥取市の玄忠寺は伊賀の仇討ちで有名な荒木又右衛門の菩提寺です。境内には荒木又右衛門所有の太刀や鎖かたびらが保存されている遺品館があります。また、高木啓太郎の羅漢のふすま絵や、四季折々の風情が楽しめる亀鶴庭など見どころ満載のお寺です。荒木又右衛門という人物を今に伝える、玄忠寺をご紹介させて頂きます!
玄忠寺ってどんなお寺?
玄忠寺は日本三大仇討ちのひとつ、伊賀越仇討ちで知られる剣豪・荒木又右衛門の菩提寺。
境内には、墓と荒木又右衛門遺品館があり、寛永11年(1634年)に実際に決闘に使われた太刀や鎖かたびら等、多数の遺品資料が展示されています。
庫裏には、高木百拙(たかぎひゃくせつ)筆の羅漢ふすま絵があり、墨一色でのびやかに描かれた羅漢達が味わい深く語りかけます。
また、高木啓太郎による羅漢のふすま絵は、実にいきいきとした表情で見るものを惹きつけます。
玄忠寺の基本情報
- 所在地:鳥取県鳥取市新品治町176
- アクセス:JR鳥取駅から車で約10分、鳥取自動車道「鳥取IC」から約15分
- 営業時間:9:00~16:00
- 拝観料:300円
- 問い合わせ:0857-22-5294
荒木又右衛門とは
荒木又右衛門は大和郡山藩の剣術指南番を務めた人物です。
寛永7年(1630年)に、岡山藩主池田忠雄の小姓渡辺源太夫が同藩の藩士河合又五郎に殺されるという事件が起きました。
その後、江戸の旗本にかくまわれた又五郎をめぐって、引き渡しを求める池田家とこれを拒む旗本との対立が熾烈を極め、仲裁に入った幕府も手を焼くことになってしまいました。
荒木又右衛門は、仇討を悲願とする源太夫の兄渡辺数馬を助け、寛永11年11月7日、伊賀上野鍵屋の辻において又五郎を迎え討ち、首尾よく本懐を遂げさせました。
この仇討は日本三大仇討の1つとして有名です。
荒木又右衛門遺品館
玄忠寺には
- 荒木又右衛門の使用していた刀や鎖帷子などの遺品
- 江戸時代から現代に至るまでに、荒木又右衛門を取り扱った娯楽(錦絵、浄瑠璃、講談本、小説、マンガ、スゴロク等)の資料
が全国各地から集められ展示されています。
昭和58年にオープンし、観光シーズンには関西、中国地方から絶え間なく団体客が押し寄せ、一時は年間3万人の観光客が訪れました。
現在も荒木又右衛門遺品館は鳥取観光地の名所となっています。
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高木啓太郎の羅漢のふすま絵
玄忠寺の庫裡には44枚の羅漢のふすま絵が並んでいます。
このふすま絵は今から30年ほど前、今は亡き鳥取県倉吉市の写真家・高木啓太郎氏によって1日半で描かれました。
ふすまに羅漢の姿が浮かんで見えたらしく、次々に羅漢絵が描き上げられていきました。
ふすまに描かれた阿羅漢(最高位に達した修行僧)が、煩悩にまみえる人間を代弁し、鳥取の方言で語りかけてきます。
墨一色による力強いタッチで描かれ、独特の表情をした羅漢の姿に魅了されます。
周辺のおすすめ観光スポット
鳥取砂丘オアシス広場
鳥取砂丘オアシス広場は鳥取砂丘海水浴場を目の前にした、大型イベントも開催可能な多目的パーキングエリアです。
無料駐車場をはじめ、
- シャワー
- トイレ
- 多目的広場
があり、観光レクリエーションや文化活動の拠点として整備されています。
グランドゴルフやイベントに利用できるほか、ピクニックや遠足にも適した広場となっています。
鳥取砂丘 砂の美術館
鳥取砂丘 砂の美術館は、鳥取砂丘にある世界で唯一「砂」を素材にした彫刻作品を展示した屋内施設の美術館です。
2012年4月にグランドオープンして以来、その年ごとでテーマが変わり、例年、展示期間は4月~翌年1月となっています。
砂像彫刻家兼プロデューサーとして国内外で活躍し
「世界が尊敬する100人の日本人」
に選ばれるなど、現在注目を集める茶圓勝彦氏が総合プロデュースを務め、毎年海外各国から砂像彫刻家を招いて世界最高レベルの砂像を展示しています。
館内にあるガラス張り場所や屋外広場からは鳥取砂丘を眺望できます。
また、日没後にはライトアップされた砂像を見ることができ、昼間とは違った空間を楽しむこともできます。
鳥取砂丘 砂の美術館
- 住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2083-17
- 営業時間:9:00~20:00(最終入館19:30)
- 入場料:一般600円。小・中・高校生300円。※小学生未満無料
- 駐車場:23台 無料
- 問い合わせ:0857-20-2231
国指定重要文化財 仁風閣・宝扇庵
仁風閣・宝扇庵は旧藩主池田家の城として、また別宅として建てられたふたつの建築物です。
現在お城はありませんが
- 石垣
- 天守閣跡
- 内堀
などが残されています。白亜の洋館の仁風閣は、フレンチルネッサンス様式で建てられた明治時代の建築の傑作です。
館内には、仁風閣を建てた仲博公爵にまつわる品々や、池田家の歴史の資料などが展示されています。
重厚な石垣と明治時代の洋風建築の対比が楽しめるスポットです。
国指定重要文化財 仁風閣・宝扇庵
- 開館時間:9時~17時(入館は16時30分まで)
- 休館日:月曜日(定休日が祝日の場合は翌日休)祝日の翌日休
- 所在地:鳥取県鳥取市東町2-121
※価格は平成29年6月現在の情報です。
玄忠寺の見どころ!剣豪!荒木又右衛門の菩提寺!【鳥取県鳥取市】のまとめ
今回は鳥取県鳥取市にある玄忠寺をご紹介してきました。伊賀越仇討ちで知られる剣豪・荒木又右衛門の菩提寺であるこちらの玄忠寺には、荒木又右衛門の墓や荒木又右衛門遺品館などがあり、見どころの多いお寺となっています。歴史好きな方は必見の玄忠寺、鳥取を訪れた際にはぜひ一度足を運んでみてください。