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石見銀山の見どころ!世界有数の銀の産出量を誇った世界遺産!【島根県大田市】


島根県大田市の石見銀山は、大森町の仙ノ山(せんのやま・標高537.8m)を中心とした銀銅鉱山で、大森銀山または佐摩(さま)銀山とも呼ばれました。17世紀には、多いときで年間銀産出量67.5トン、全世界の産出量の約1割を占めていました。今回は、歴史あるこの石見銀山の魅力についてご紹介をさせていただきます。ぜひ、最後までご一読ください!

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世界遺産石見銀山の遺跡とは?

石見銀山遺跡は環境に配慮し、自然と共生した鉱山運営を行っていたことが特に評価され、2007年7月に「石見銀山遺跡とその文化的景観」として、国内では14 件目、鉱山遺跡としてはアジアで初めての世界遺産に登録されました。

登録の決め手となったのは、その考古学的価値もさることながら、石見銀山の環境に配慮した鉱山の経営にありました。

坑道を掘り進めていく採掘法を採用して周辺環境の保全を図り、銀の精錬に使う木材を植林で得ていた自然共生型の鉱山であったことが評価され、「産業遺産」としてはアジア初の登録となったのです。

石見銀山は、戦国時代に採掘が始まった日本最大の鉱山遺跡で、慶長~寛永期をピークに産銀量は次第に減少していきました。

明治以後は民間企業によるテコ入れもむなしく、大正12年(1923)ついに600年の歴史に幕が引かれました。

大航海時代、世界に流通していた銀の約3分の1が日本産だったといわれ、そのほとんどを石見の銀が占めていました。東西の経済・文化交流に果たした役割は計り知れません。

銀山柵内と呼ばれる鉱山跡を中核に

  • 製錬所跡
  • 山城跡
  • 鉱山労働者の住居跡
  • 銀や物資を運んだ街道及び銀の積出港

など、見どころはたくさんあります。

龍源寺間歩(まぶ)や代官所跡など銀山ならではの史跡めぐりはもちろん、美しい自然を満喫できるトレッキングツアーもおすすめです。

閉山した理由は?

石見銀山は1867年(明治元年)の太政官布告による民間払い下げにより田中義太郎が経営権を取得したものの、1872年(明治5年)の浜田地震の被害を受けてしばらく休山となりました。

その後、経営は藤田組に移り、採鉱施設・事務所などを大森から柑子谷(仁摩町大国)の「永久鉱山」に移しましたが、その頃主に採掘されていた銅の価格の暴落や坑内の環境の悪化などにより1923年(大正12年)には休山するに至りました。

その後、日中戦争、太平洋戦争の最中、軍需物資としての銅の国産化を目論んで、1941年(昭和16年)より銅の再産出を試みるものの、1943年(昭和18年)の水害で坑道が水没する大打撃を受け、完全閉山となりました。

間歩と呼ばれた坑道

2015年現在、銀山採掘のために掘られた「間歩」(まぶ)と呼ばれる坑道や水抜き坑が700余り確認されています。

主な坑道としては

  • 大久保間歩
  • 釜屋間歩
  • 龍源寺間歩
  • 永久坑道

などが挙げられます。

大久保間歩

大久保間歩は、江戸時代から明治時代にかけて開発され、大久保長安が槍を持って馬に乗ったまま入れたとされています。

大久保間歩の下方に位置する金生坑は明治時代に作られた水抜き坑道であり、大久保間歩内部より金生坑に通じる階段を見ることが出来ます。

大久保間歩は江戸時代は手掘りでしたが、後にドリルによって坑道が拡大され、木製軌道が敷かれてトロッコを用いて鉱石の搬出が行われました。

釜屋間歩

釜屋間歩は大久保間歩の更に上側に位置する坑道で、安原伝兵衛によって開発されたとされています。また、周囲には現場で精錬を行った遺跡も発掘されています。

これらの坑道は内部で互いに接続しており、最深部は永久坑道の標高400mのところから200m掘った坑道が確認されています。

山頂部には露頭を掘った跡や集落の跡が残っており、当時高価だった海外製の陶器の破片などが発掘されています。

坑道から搬出された鉱石のうち、不要な石(ズリ)は、周辺の谷を埋め平地を作るのに使用されました。

電灯が導入されるまでは、サザエの殻に、菜種油を満たした灯りが長く使用されていました。

このサザエの殻を使用した灯りは、石見銀山のマスコットキャラクターのデザインにも用いられています。

町歩きにおすすめ大森の町並み

大森のまちなみは、石見銀山領の中心地です。レトロ感が良く世界遺産の見どころの一つです。

数々の古社・古寺,大森代官所跡などが残されています。

伝統的な町並みが見られるのは代官所前から南へ進む通りの両側の家並みで、保存整備事業によって昔ながらの家々が復元され、国の重要伝統的建造物群の指定をうけています。

また、そこに暮らす人々も遺産を守ろうと保存しながら生活されています。

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主な施設を順路にしたがって案内します!

観世音寺

まずは、観世音寺です。観世音寺は、世界遺産の景色を一望できるお寺です。

大森の町を貫く通り沿いの岩盤の上に建立されたのが観世音寺です。

創建は不詳ですが、寛政12年(1800)の大火で類焼後再建されました。

江戸時代は石見銀山の大盛を祈願する寺で、本堂、山門、鐘楼が残されています。

石段の上り口には一畑薬師が置かれ、鉱山で目を傷めた人の祈願所だったということです。

観世音寺は、岩山の上にあり、石城(せきじょう)とも呼ばれます。江戸時代には大森代官所が銀山隆盛を祈願するための祈願寺でした。

宝暦年間(1751~1763年)にこの観世音寺の住職であった月海浄印が五百羅漢を造営するとともに羅漢寺を建立し、自ら住職となりました。

大森区裁判所

大森区裁判所は、明治23年(1890年)に開所し、昭和20年代初めまで機能していました。

建物は当時の大森町民が建築に要する資材、土地などを提供して建てられのだそうです。擬洋風で当時の姿を良く残しています。

大森町が明治に入ってからも地方行政・司法の中心的役割を果たしていたそうです。

現在は、銀山や町並みの歴史と暮らしを映像で紹介したり、町並みの保存修理資料を展示する『大森町並み交流センター』となっています。

熊谷家住宅(重要文化財)

熊谷家住宅(重要文化財)は、商家を代表する建造物です。鉱山業の他、酒造業、金融業など代官所の御用商人などを務めたのが熊谷家です。

享和元年(1801)建造の大きな梁をわたした土間を見上げると、その頑強でスケールの大きな造りが当時の財力を思わせます。

屋敷の部屋は30室。母屋のほかに5棟の蔵があり、熊谷家の歴史や生活に関わる展示品が公開されています。

台所は、「かまど」も現役で活躍している、幕末から明治初年の姿に復原されています。あまりに広くて迷路のようなお屋敷です。

火災に備えて設備した地下蔵にびっくりします。各展示室にいる動物探しも楽しめます。

勝源寺

勝源寺は、幕府から天領・石見銀山に任ぜられた奉行・代官の菩提寺として、人々の尊敬を得た寺でした。

後に、徳川家康を祀る東照宮が、勝源寺の裏山に建てられると、歴代奉行・代官は毎年参拝したといわれます。

勝源寺は代官様の寺として、また石見銀山の天領の象徴として、親しまれてきました。寺の四脚門に、龍の彫刻が施されています。

この龍は、毎夜水を飲みに抜け出して困ることから、目に竹釘を打ち動けないようにしたと伝えられています。

また、歴代奉行や代官のお墓のほか、石造隠れキリシタン地蔵やマリア観音像などがあります。

城上神社

城上神社は、大物主命(おおものぬしのみこと)を祀(まつ)る神社で、石見銀山の安全と繁栄を願う、大森の氏神様です。龍の天井も見ものです。

また、境内には、銀を掘り出した仙ノ山と山吹城のあった要害山が同時に眺められるポイントのほか、見どころもいろいろあります。

縁結びの葉やハートマークの付いた祠もあります。

蔵船寺口番所跡

蔵船寺口番所跡は、銀の道に設けられた繁栄の名残です。

銀の道に設けられた繁栄の名残、番所跡柵内(さくのうち)と呼ばれる石見銀山の山内と大森町の境目にあった番所で、坂根口番所と並んで中心的な番所でした。

人や銀の出入りを厳しく監視するほか、銀山に持ち込まれた商品への「十分一」(税)の徴収を行いました。ここは、銀山と町の境目です。

ここを過ぎれば石見銀山で、龍源寺間歩までが昔のメインストリートです。道幅もかわりません。

龍源寺間歩までの間、昔は、道路の両横はびっしりと家並みが連なっていたことを思い浮かべながら歩いてみて下さい。

大久保石見守墓所

大久保長安の墓です。大久保石見守長安は徳川家康に見いだされ、石見銀山初代奉行に任じられました。

間歩の開発をすすめ、銀山経営や税制の改革、街道の整備などに取り組み銀の生産高を飛躍的に増加させるとともに、全国の鉱山の総奉行としても手腕を発揮しました。

大久保長安の墓所は、現在、慶長10年(1605)に建立した正覚山大安寺境内にあり、寛政6年(1794)に事績を顕彰して建てられた紀功碑と供養塔(五輪墓)があります。

下河原吹屋跡

下河原吹屋跡は、銀生産量を飛躍的に増加させた「灰吹法」を伝える遺跡です。

1kgの銀鉱石の中に含まれている1gほどの銀を取り出す技術が灰吹法です。

平成3年に発掘調査で発見され、日本で初めて伝えられた製錬技術である「灰吹法」で銀を取り出していたことがわかった貴重な史跡です。

現在は、その様子がわかりやすいように整備し、露出展示されています。

昔の人たちの知恵、技術の素晴らしさに驚きます。

清水谷製錬所跡は、明治期の銀生産を伝える近代の精錬所跡

明治28年(1895)から29年に操業された近代的な精錬所です。

最新式の技術を投入し、総工費20万円(当時)をかけて建設した大型製錬所でした。

高さ33メートルの谷の斜面に8段の石垣を築き、上から下に連なるように建物が建てられていました。

周囲の鉱夫住宅跡、変電所跡、選鉱場跡、トロッコ道などが見られます。

この製錬所を設計した武田恭作の開発した技術が、携帯電話などから金銀銅を取り出す技術につながっていますよ。

龍源寺間歩は、銀を採掘した坑道「間歩」を通年で一般公開しています。

江戸時代の初期から採掘されていると言われています。全長約600mの坑道のうち157mが公開されています。

通路になっているところは明治期の掘り跡で、通路の両横の坑道が江戸時代に銀を採掘した跡です。途中立ち入り禁止となっているのは100mの排水溝で、通路の約400m下まで坑道があります。

坑道内は、冬は暖かく、夏は天然のクーラーです。ガイドと歩けば、銀がどこにあるか教えてくれます。

現在、間歩(まぶ)の構内は整備され、採掘のジオラマが妙に実物感があり、当時が良く理解出来ます。

また、温度計も設置してあり、17℃でほとんど温度変化はありません。

また、床はコンクリート舗装で車いすでも見学は出来ますが、出口はスロープが急こう配となっていますので、サポートが必要です。

電動レンタサイクルで街並みを散策するのがおすすめですが、坂道も多いですので、帰りには楽ちんです。

山間の名物を紹介

三瓶そば

三瓶瓶山麓で育った蕎麦を使った、香りの強い田舎蕎麦三瓶そばです。

勿論、そば粉10割ですので、香り豊かでその割にはつるつると食べられます。

築150年の旅館を改装した落ち着きのあるお店でご賞味下さい。

  • お食事そば処 朝日庵
  • 営業期間 営業:10時~17時
  • 定休日:水休業:定休日が祝日の場合は翌日休、月に1度不定休あり
  • 所在地 〒694-0305 島根県大田市大森町駒ノ足ハ171

石見銀山ねずみ捕り

石見銀山ねずみ捕り(いわみぎんざんねずみとり)は江戸時代、石見国笹ヶ谷鉱山で銅などと共に採掘された砒石、すなわち硫砒鉄鉱(砒素などを含む)を焼成して作られた殺鼠剤(ねずみ捕り)の事です。

主成分は亜ヒ酸です。単に「石見銀山」や「猫いらず」とも呼ばれ、広く使われました。

実際の「石見銀山」では産出されませんでしたが、その知名度の高さにあやかるため「笹ヶ谷」とは呼ばなかったようです。

毒薬として落語・歌舞伎・怪談などにも登場します。

砒素化合物は一般に猛毒であり、毒物及び劇物取締法により厳しく取り締まられ、幼児・愛玩動物・家畜などが誤食すると危険なため現在では殺鼠剤としては使われていませんね。

時代劇にも登場してきますので気にかかりました。

大田市の観光・お出かけスポット

大田市の他の見どころをまとめました。

島根県大田市(おおだし)の見どころ!石見銀山があります!【島根県大田市】

石見銀山の見どころ!世界有数の銀の産出量を誇った世界遺産!【島根県大田市】のまとめ

世界遺産の石見銀山はもちろん、その周辺の街並みも美しく、ゆっくり時間をとって回ってみたくなりますね。1箇所のみを回るのではなく、その周辺の魅力も感じながら旅をすると、また新しい発見や出会いが生まれます。ぜひこれを機に、一度立ち寄ってみてくださいね!

 

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