長崎県長崎市にある長崎公園は、木々や緑に囲まれた静かな環境で、平日は、木陰でゆっくり休憩される方や、休日になると、遊具広場もあることから、子供連れの方も多く、賑やかな場所となります。しかし、魅力とはこれだけではありません。公園制定から2017年で143年の歳月を経ていて、長崎でも最も古い公園として親しまれる、長崎公園をご紹介していきたいと思います。
長崎公園へのアクセス
長崎公園までの交通手段は、路面電車での移動が便利です。
蛍茶屋行きに乗車し、諏訪神社前で降りた後、徒歩約5分の所にありますが、お車でお越しの方は駐車場がございませんので、長崎公園近くにある駐車場を事前に調べておくと良いでしょう。
敷地内は広く、周囲の環境は自然に囲まれた場所なので、軽装で行動すると、観光を快適にできると思います。
長崎公園の景観と癒しの空間について
長崎公園は、長崎くんちが行われる「諏訪神社」に隣接していて、とても広いスペースの中にあります。
公園入口は、この諏訪神社を降りて右に進んだところで、そこには日本庭園池が見えます。
神社周辺の敷地という事もあり、日本の特徴的な風景を残しています。
そこから下の方へ進むと、遊具広場やたくさんの石碑が建てられている場所へと続きます。
遊具広場は、滑り台付きの木製ジムとブランコが設置されていることから、小さいお子様の遊ぶ姿や、公園周辺を散歩コースにして利用される大人の姿も見かけます。
そして敷地内には、もう一つの人気スポットがあります。
「どうぶつ広場」の中にはたくさんの動物がいて、ふれあう体験ができます。
その動物の種類はというと、哺乳類だと6種の動物たちが飼育されており、ニホンザルやウサギ、フクロモモンガなど、よく目にする人気の動物から、普段見る事のできない珍しい動物がいます。
その中に、ミーアキャットの姿も見られますが、雨の日は展示が行われていないという事なので、天気の良い日に来られると良いでしょう。
また、うさぎのふれあい広場は、火曜日と土曜日限定の13:15から14:00まで行われています。
その他にも、きれいな羽が印象的なインドクジャクからセキセイインコや十姉妹の飼育もされており、たくさんの動物や鳥類が、このどうぶつ広場に集合している、とても楽しい空間です。
ニホンザル・ヤギ・ミーアキャットは、動物のそばでエサを与えることができるので、より一層、楽しい時間を過ごせることでしょう。
(平成29年6月現在の情報です。)
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語り継がれる長崎と歴史上の人物について
長崎県立図書館の脇道の坂を登っていくと、もう一つの入り口となっている古い石門が見えてきます。
ここの敷地は元々、天台宗の安禅寺の跡だったので、石門には葵の紋章が刻まれています。
その後、明治になって廃寺となり、その敷地が明治7年(1874)に長崎公園となり、憩いの場として広く利用されています。
この石門をくぐった先には先程紹介した遊具広場やグラウンドがあり、その回りには27の石碑のうち人物の像が7つあって、長崎にその名を残した歴史の証明として建てられています。
ここでは、4つの人物像について、それぞれの功績に焦点を当てて、紹介して行きたいと思います。
・中村六三郎御紀功碑
図書館と道路を挟んで、反対の方にある像は、幕末から明治時代の武士であり、教育者だった中村六三郎の碑です。
長崎の海軍伝習所で学び、後に、東京商船学校の初代校長となりました。
・杉亨二先生顕彰碑
中村六三郎御紀功碑近くには、長崎出身の日本の統計学者であった、杉享二先生顕彰碑があります。
自らは翻訳のバイエルン(現・バイエルン州)の識字率の記述が統計学のもとになったと述べています。
・上野彦馬ノ像
長崎県立図書館の門の右手には、上野彦馬ノ像があります。
長崎で生まれ、幕末期から明治期にかけて、日本の写真家として活躍していました。
日本最初期の写真館を作ったり、日本初の戦場カメラマンであった事は、有名な話です。
・ケーペーツュンベリーの碑
上野彦馬ノ像の右手にあります。
元々、植物学者だったケーペーツュンベリーは、シーボルトやケンフェルとともに出島3学者と呼ばれていました。
また、日本から約800種類の植物を採取し、「日本植物誌」を著し、世界に広めました。
周辺の観光スポット
長崎公園内やその周辺には、どのような名所が隠されているのでしょうか?
自然のなかで深呼吸をしてリラックスした後は、少し足をのばして散策してみましょう。
・聖福寺
唐寺文化の発祥や歴史建造物の特徴などの歴史を感じ取られます。
周辺には福済寺があり、長崎公園の近くにも、長崎ならではの寺院が何ヶ所かあります。
・六角道
長崎公園の「諏訪の杜」内にある坂道のことを指しています。
道路の真ん中には、クスノキが7本、鎮座しており、そのクスノキをよけて走る車の様子がとてもユニークにも思えます。
六角道という名前の由来は、2通り考えられていますが、一つ目は、坂を上った右手に東屋があるのですが、その屋根の形が六角形となっていたことから。
2つ目は、簡単に言うと、カーブが6ヶ所あることからといわれていて、偶然とはいえ、2つの理由は説得力があることに感心してしまいました。
また、長崎公園内ではお食事できる所があり、庭園池の近くにお店があります。
こちらでは、うどんやカレーと言った軽食に加え、甘味も揃っています。
特に、手作りぼた餅は絶品で、地元の方も、長崎公園や諏訪神社に参拝などで訪れる時は、立ち寄られているようです。
長崎公園は歴史を探訪できる憩いの広場【長崎県長崎市】のまとめ
木陰で椅子に腰かけて自然を満喫していると、空気が澄んでいて、周りの環境も味わえます。また、記念碑などの歴史を紐解くのも、観光の楽しみと言えるでしょう。かわいい動物たちとふれあうことで幸せな気分になったり、動物への愛着がわいてきます。長崎公園にお越しいただくとリフレッシュでき気分転換できると思いますよ!