長崎県長崎市の旧香港上海銀行長崎支店記念館は、当時神戸より以西では唯一の外国銀行で、主に貿易商と取引していました。現在は、「長崎近代交流史と孫文・梅屋庄吉ミュージアム」を併設し、歴史を楽しく学べます。それでは、1990年には国の重要文化財にも指定された旧香港上海銀行長崎支店記念館についてご紹介させていただきます。
旧香港上海銀行長崎支店記念館までの道のり
旧香港上海銀行長崎支店記念館の所在地は、長崎県長崎市松が枝町4-27です。
アクセス方法
長崎駅から訪れるとした場合、路面電車利用時は「長崎駅前電停」から1号系統「正覚寺下」行きに乗車し、「築町電停」で乗り継ぎ券をもらい下車。
乗り継ぎ券は運賃支払い後の降車時に運転士の方に請求しましょう。
その後反対側のホームにて5号系統「石橋」行きに乗り継ぎ「大浦天主堂下電停」下車後徒歩約3分で到着します。
バス利用時は長崎バスの30番系統に乗車し、「グラバー園入口」バス停で下車後徒歩1分程です。
どちらのルートも歩く時間がそれほど長くならないのは嬉しいところです。
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建物の外観は石造りの洋館となっており、遠くからでも確認しやすいのではないでしょうか。
長崎市内の石造りの洋館としては最大規模の大きさを誇りますので、その大きさにも注目です!
入館料は小中学生150円、高・大・一般は300円となっています。
毎月第3月曜日は休館日となっていますので、記念館を訪問の際はご注意を!(平成29年6月現在の情報です)
3階構造の記念館
1階は銀行業務に関する展示と多目的ホールなど
1階は当時の銀行業務や営業風景などの雰囲気を伝える展示と、100人収容ができる多目的ホールがあります。
ホールでは小規模なら音楽会や講演会の開催も行う事ができますよ。
ショップも1階にあり、孫文や梅屋庄吉に関する書籍を始め、ボールペンやキーホルダーといったものから、長崎の老舗がプリントされたTシャツという珍しいものも販売されています。
2階には「梅屋庄吉」や「華僑の人々」など
2階には中国革命の父と呼ばれる「孫文」と、孫文を公私に渡り支え続けた長崎県出身の実業家「梅屋庄吉」に関する展示物と、長崎の華僑の人々に関する資料の展示が行われています。
梅屋庄吉が愛用していたとされる孫文揮毫「賢母」の羽織や、孫文とその妻宋慶齢の東京で撮影された結婚写真(二人は東京で結婚しました)、幻の映画となった「大孫文」計画の原稿(複製)など二人にまつわる様々な資料がご覧いただけます。
3階は貿易港長崎の歴史など
3階では貿易港長崎の歴史や、上海航路と国際通信に関する展示、香港上海銀行長崎支店を設計した建築家、下田菊太郎氏にまつわる展示などが行われています。
また体験コーナーも設けられていて、「上海の街を探検!」、「上海丸でジャズ!」、「長崎で記念写真!」の三つを体験する事ができます。
「上海の街を探検!」ではクイズが出題されますので、全問正解を目指して頑張ってみましょう!
「長崎で記念写真!」では実際に写真を撮る事も可能なので、気軽に体験してみてはいかがでしょうか?

長﨑国際電報局の機器類の展示

体験コーナー
分かりやすい展示方法!
旧香港上海銀行長崎支店記念館ではタブレットを活用した展示物の案内を行っており、1~3階までの各エリアでタブレットを通じて展示物の解説を閲覧する事ができます。
中にはタッチパネルを利用して、当時の電報や新聞などを分かりやすく閲覧できる場所もあります。
また、記念館にはイメージキャラクターが存在します。
その名も「ほんしゃんさん」。
帽子をかぶり、髭を生やしている紳士風なおじいちゃんです。
記念館のいろんな場所で見かける事ができ、記念館の案内と解説を行ってくれます。
1階では銀行としての歴史、2階では孫文と梅屋庄吉について語ってくれるなど、階層ごとに解説の内容もちゃんと変わっています。
先程説明させていただいた体験コーナーで案内役を務めてくれるのもほんしゃんさんです。
記念館の公式サイトでもその姿を確認できますよ。
タッチパネル形式で様々な解説を見る事ができるので、自分のペースで観光が楽しめ、好きな情報だけを知る、という事もできるため無理なく館内を回る事ができます!
洋館好きにはたまらない?
当記念館は1階が当時の銀行の営業用スペースで、2~3階は居住用スペースだったと考えられています。
そのため1階は広く作られています。
この内装、明治時代にタイムスリップでもしたかのような独特な雰囲気を醸し出しています。
また、当時使われていたであろう暖炉も保存されています。
他にも登り階段を上がる時の木が軋む音がいかにも、という感じですね。
日本にいながら、異国にいるような感覚を体験してみませんか?
3階には長崎の洋館について解説しているコーナーもありますので(洋館の模型もありますよ!)、そちらも合わせて確認されてみてはいかがでしょうか?
前述の通り記念館は長崎市内の石造りの洋館としてその大きさは最大級!
そのスケールを体験するために記念館を訪れてみる、というのもいいと思いますよ。
旧香港上海銀行長崎支店記念館で触れる異国情緒が見どころ【長崎県長崎市】のまとめ
昔から世界と繋がりを持ち国際交流が盛んだった町、長崎。その中で積み重ねられてきた歴史がここ旧香港上海銀行長崎支店記念館には沢山保存されています。もしあなたが長崎を訪れる事があるならば、記念館を訪ね異国情緒を味わいながらその歴史に少しでも触れてみませんか?見所たっぷりの記念館があなたをお待ちしています。