宮崎県宮崎市にある宮崎駅で降りて東口に抜けると、銀色の大きなドームが輝いています。これが宮崎県宮崎市の宮崎科学技術館です。通称は「コスモランド」で宮崎駅から徒歩3分の至近距離にあります。運営の主体は宮崎市から指定管理者として管理運営委託を受けた公益財団「宮崎文化振興協会」です。
H-1ロケット
宮崎科学技術館のエントランスの右手にそびえ立つ40メートルの実物大の模型は、国産のH1ロケットです。
このロケットは、宇宙開発事業団と三菱重工業の共同開発で、N-1ロケットとN-2ロケットの後継機種です。
製造は三菱重工が行い、人工衛星打ち上げに使用された液体燃料推進のロケットです。
初号機から9号機までの打ち上げはすべて成功し、わが国による実用静止衛星の地球周回軌道投入に貢献しました。ご存知でしたか?
現在では、次世代のH-2ロケットが後継機種として実用化されています。
初代投影機
H-1ロケットの実物大模型の隣には、宮崎科学技術館で最初に使われていたプラネタリウムが置かれています。
宇宙への夢
この展示ゾーンでは、各時代のそれぞれの人々が夢に見た宇宙の姿を紹介し、また、現在の宇宙探査によって解き明かされる宇宙の謎について扱います。
展示室へーまず目に入るジェミニ宇宙船
展示ゾーン「宇宙への夢」でまず目に入るのは米国のジェミニ宇宙船の模型(実物大)です。
米国はソ連のスプートニク発射に対抗して1950年代末からマーキュリー計画をスタートさせ、60年代に入ると第2段階としてジェミニ計画を発動しました。
これは有人宇宙飛行プロジェクトであり、1966年までに12機が発射され実験されました。
この計画で使用された2人乗りの宇宙カプセル(の模型)が展示されています。
アポロ11号月面着陸船イーグル号
ジェミニ宇宙船カプセルの実物大模型の隣には、アポロ11号の月面着陸船イーグルの実物大模型が展示されています。
世界で、イーグルの実物大模型は宮崎科学技術館と米国にしかありません。
1969年、米国の宇宙船アポロ11号のアームストロング船長はオルドリン宇宙飛行士と共にこのイーグルで月面「静かの海」に着陸しました。
アームストロングが人類で初めて月に立ち、『これは1人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な一歩である』との言葉を残しました。
コスモ博士はアインシュタイン博士にそっくり
アポロ11号有人月着陸船イーグルの背後からは人の声が聞こえてくるので驚かされます。
振り返ってみると、そこに人間型のロボットが展示されています。
ロボットのコスモ博士の白髪の年老いた風貌は何処となく晩年のアインシュタイン博士を想起させます
展示されているコスモ博士は2代目のロボットで、初代のロボットは2代目の隣に骨組だけの状態で置かれていました。
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2階の主な展示物のツアーガイド
国際宇宙ステーション
地上からおよそ400キロメートルの高度に有人の実験施設「国際宇宙ステーション」が打ち上げられています。
この巨大な人工衛星は地球の周りをおよそ90分の速度で周回して、さまざまな科学的実験や天体観測、地球の地表面の観察を行っています。
宮崎科学技術館に展示されているのは実物の50分の1の模型です。
シャトル宇宙服とMMU
宇宙飛行士が宇宙船外での宇宙空間で作業をするときに使う移動装置をMMUと呼びます。
このMMUと宇宙服の実物大の模型も展示されています。
火星基地
米国は、火星への有人宇宙飛行計画を構想しているそうです。
火星は月に比べても遠距離にあるので、この有人宇宙飛行は米国の技術力をもってしても克服することが困難を極めるかもしれません。
それでも、今世紀(21世紀)の後半には火星に人類が降り立つことが可能になるのではないかと予想されています。
土星
宮崎科学技術館のプラネタリウムのドームは外径が30メートルもありますが、これを太陽に見立てると、土星は直径3メートルの球体となります。
太陽系の惑星としては、木星の外側の軌道を周回しており、木星の次に大きな惑星です。
この惑星の組成はガスが主体で、質量の軽い天体として知られています。
有名な「土星の環」は氷片や岩石の破片が集まったものとされています。
プラネタリウム施設
ドーム径は27メートルもあり、280名を収容できる座席を備えています。
約30年前に宮崎科学技術館が完成した時点では、世界最大級の規模を誇ったということで、ギネスにも掲載されたそうです。
現在でも、九州では最大級のプラネタリウムであることは相違ありません。
スーパーヘリオス
プラネタリムの投影機のメーカーとしては世界の4割を製造するのが五藤光学研究所です。
このメーカー製のプラネタリウム投影機が宮崎科学技術館にも設置されています。
「スーパーヘリオス」という機種です。
宮崎科学技術館のプラネタリウムの投影機は以前に機種更新されたので、「スーパーヘリオス」は2世代目のマシンです。
投影される恒星は、スーパーヘリオスの光学系に技術革新が導入されたので、従来比の10倍の明るさです。
プラネタリウムの投影中はカメラのフラッシュを炊いて撮影することが禁じられています。
スーパーヘリオスの投影の見事さをお見せすることができないのが残念です。
宮崎科学技術館へのアクセス
- JRの場合『宮崎駅』下車後、徒歩2分
- バスの場合『宮崎駅』バス停下車後、徒歩2分
- 宮崎空港からJR宮崎駅まで
- バスで約25分・電車で約16分
- 宮崎ICから・車で約20分
駐車場のご案内:宮崎科学技術館の駐車場が満車の場合は、宮崎市総合体育館駐車場(立体駐車場)をご利用ください。
宮崎科学技術館・宮崎市体育館・中央公民館の共用駐車場となります。
宮崎市の他の観光・お出かけスポット
宮崎県は”観光県”として知られています。
そんな宮崎市にはここでご紹介したスポット以外にも数多くの見どころがあります。
あわせて訪れてみたくなるところばかりです。
宮崎科学技術館のプラネタリウムはギネスに載った?国際宇宙ステーションも学べます!【宮崎県宮崎市】のまとめ
この記事で紹介しきれなかった科学技術館の展示をすべて体験しようとすると、半日以上かかります!科学技術館の中には食事のできるスペースが無いので、一度外へ出て食事をする必要がありますが、入場券は当日に限り再入場をすることが許されているので平気です。宮崎を訪れたら、JR宮崎駅から近いので立ち寄られることをお勧めします!