宮城県大崎市は歴史ある見どころが多い街です。温泉地が多く自然豊かなダムや湿地帯が多く、歴史的な史跡があり古くからの酒造りの街でもあります。また大崎市は春は桜、秋は紅葉が美しい所です。
鳴子温泉郷
鳴子温泉郷には
- 鳴子温泉
- 東鳴子温泉
- 川渡温泉
- 中山平温泉
- 鬼首温泉
が存在しており、5つの温泉を纏めて「日本百名湯」としても知られています。
このうちの、鬼首温泉は他の4つとは離れ、鳴子ダム北側にあるため、「鬼首温泉郷」と言われることもあります。
この温泉郷は837年(承和4年)鳴子火山(現・尾ヶ岳)が噴火した時に湧きだしたとされていて、1000年以上の歴史ある温泉です。源義経や松尾芭蕉が訪れた場所でもあります。
また、伝統工芸品として「鳴子こけし」が有名です。首を回すと「キュッキュッ」と音が鳴るのは、創り方に特徴がある技法のためです。
日本こけし館
日本こけし館は鳴子温泉にある、「こけし」を知る事ができる施設です。
数え切れないほどのこけしの展示があり、展示されているこけしの中に宮城県71市町村の町木、町花をこけしにした「花咲きこけし71」があります。
また、こけしの絵付け体験をすることが出来ます。
日本こけし館が誕生したのは1953年(昭和28年)に詩人で童話作家の深沢要さんのコレクションが鳴子町に寄贈されたことと、1957年(昭和32年)から毎年、全国の工人たちがこけし祭りへの奉納こけしを贈り続たことが、大きなきっかけとなりました。
完成までに7年の歳月を費やし、1975年(昭和50年)に開館しました。
蕪栗沼
蕪栗沼は冬鳥が越冬する場所として知られ、大切に保存されています。特にマガンは国内有数の飛来地になっています。
周辺の水田地帯とあわせて、国指定蕪栗沼・周辺水田鳥獣保護区(集団渡来地)となっています。
2005年には国際的な視点で重要な湿地を守ろうとする「ラムサール条約」の登録地として蕪栗沼・周辺水田」が正式に登録場所として選ばれたのです。
この沼で冬を越す鳥たちのため、周辺の水田では冬から春にかけての時季は田んぼを耕さずに水を張っておく活動を行っています。
これは「ふゆみずたんぼ」と呼ばれ、冬鳥たちの糞が肥料となるため、翌年にとれる米の質が上がります。
鳴子ダム
鳴子ダムの型式は「アーチ式コンクリートダム」とよばれるもので、国内では3つ目となりますが、鳴子ダムは初めて日本人の手によって建設されました。
ダムはダム湖の荒雄湖を含め栗駒国定公園に認定されています。春の新緑の時期になると、雪融け水によるダムからの放流を見ることができ、その紋様が簾のように見えることから、「すだれ放流」の名で呼ばれています。
すだれ放流は例年GW中の3日間のみ行われ、5日のこどもの日まではダムの下流にこいのぼりが飾られます。
このこいのぼりと「すだれ放流」を合わせた景色が「鯉の滝登り」のように見えることから、写真家やダム愛好家が多く訪れます。
秋には鳴子峡から荒雄湖に面して江合川一帯が鮮やかな紅葉によって彩られており、東北でも有名な紅葉の名所とされています。
化女沼ダム
化女沼ダムは、もともとあった化女沼をダムにした所です。昔から農業用水用のため池として活用されており、水生植物も豊富となっており、大崎市民の憩いの場として利用されています。
ダム公園が整備され
- ヒシクイ
- マガン
- オオハクチョウ
などといったガンカモ類の越冬地として、2008年には国際的に重要な湿地を守るラムサール条約に登録されました。
化女沼観光資料館に至っては県内のダムを元にしたパネルや化女沼に関する伝説等、化女沼だからこそ観察できる鳥や魚や水生植物などの資料を掲示しており、2階には展望室が用意されています。
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みちのく古川食の蔵「醸室(かむろ)」
みちのく古川食の蔵は1790(寛政2)年に創業し、200年以上営業を続けていた「橋平酒造店」の蔵を改修・復元したのがこの醸室です。
敷地内には10棟ほどの蔵が立っており、それらをつなぐ広場や路地を含め、ひとつの集落のようになっています。
現在は歴史展示施設や地域物産館として活用されていて、うち数軒は食事処です。
物産販売をはじめとして、醸室としての役割を終えてからもさまざまな市民活動に使えるスペースとして親しまれています。
施設の中には鳥居と社もあって
- 防火
- 魔除け
- 盗難除け
のご利益がある大釜神様が祀られています。江戸時代から仙台藩の北部で信仰されてきた地域に馴染みの深い神様です。
酒ミュージアム
酒ミュージアムは、昔ながらの酒造りや酒の特徴と料理との相性をアニメや人形を使って紹介したり、実際に使われた道具と一緒に紹介しています。
古事記に出てくる「やしおりの酒」の話
- 酒の歴史
- 杜氏
- 酒酔いのメカニズム
- 酒器
など、酒に関する話をパネル展示しています。
また、酒に関する、昔使われた桶や樽など、道具を集めて展示したり、米から酒になるまでの工程を模型で紹介しています。
隣には「地酒や華の蔵」があり、地そばと焼きおにぎりの食事や美味しいコーヒーなどを出しています。
松山ふるさと歴史館
松山ふるさと歴史館は1989年開館の郷土史を専門とする市営の博物館です。
- 松山町の古墳群からの出土品
- 伝来の鎧
- 刀剣
- 美術工芸品
などを展示しています。
歴史展示室ではこの地域の領主だった仙台藩重臣の茂庭家に関連した資料を中心に、原始時代から現代に至る文化遺産などを展示しています。
屋外には松山人車軌道で使われていた人車が展示されて、大崎市からも指定文化財に選定されています。
宮城県大崎市の見どころ8選!温泉と酒、歴史あるまち【宮城県大崎市】のまとめ
大崎市は温泉地とこけしの街があったり、城跡が公園になっていて歴史を大切にしている街です。自然豊かな湿地帯が多く、ラムサール条約に登録されています。その美しい景観を眺めてみると心が癒されますよ。