三原村には米やお茶などの特産品があり、中でも米を使って作るどぶろくが有名です。また三原村で作られている土佐硯は日本一と言われるほど良質な物です。小さな村にあるたくさんの魅力をご紹介します。
農家のどぶろく
昔からおいしいお米が作られていた三原村では、各家庭でどぶろくを作っていて当たり前のように飲まれていました。
明治になって酒税法によって禁止されてからは作られなくなってしまいましたが、酒税法特例の認定を受けたことによりまた作られるようになりました。
現在三原村では7軒の農家がどぶろくを作っていて、農家食堂・農家レストランとしてどぶろくだけでなく地元で採れた食材を使った料理も提供しています。
同じどぶろくであってもそれぞれ味が違い、甘口や辛口もあるので色々などぶろくを飲み比べしてみるのも楽しそうです。
どぶろく農林文化祭
秋になり稲刈りが終わると、新米を使ったどぶろくが作られます。
その年のどぶろくができあがる11月頃に行われるのがどぶろく農林文化祭です。
昼の部ではどぶろくが振る舞われたり早飲みなどのイベントに参加することができます。
特産品の販売や伝統芸能の披露など、お酒が飲めない人でも楽しめるプログラムもあります。
夜の部はどぶろくと一緒にジビエや郷土料理などを楽しめる宴が開かれます。
ゲストを招いたショーなどが行われる中で、地元のお酒と料理を堪能できます。
先着順なので時間に余裕を持って行くようにしましょう。
三原茶
三原村では昭和初期からお茶の栽培が行われていて、酸性の土壌と1日の寒暖差が大きいお茶の栽培に適した気候によって、おいしいお茶ができると評判です。
谷のきれいな湧水を使い、農薬をあまり使わずに栽培しているので、おいしいだけでなく安心して飲むことができ、お土産や贈答品としても人気が高いです。
八十八夜と呼ばれる新茶の茶摘みのシーズンは4月下旬から5月上旬頃で、夏頃まで続きます。
一面緑色に染まった茶畑の美しい風景には、実際に訪れなければ味わえない魅力があります。
土佐硯
土佐硯は高知県の三原村と四万十市の一部で作られていた硯で、室町時代からの長い歴史があります。原石の場所がわからず途絶えていましたが、昭和になって発見され製造が再開されました。
現在は四万十市の中村硯と三原村の土佐硯として区別されていますが、昭和56年頃まではどちらも土佐硯と呼ばれていて、三原村の物は土佐端渓硯という物です。
製造が途絶えていたことや質の良い硯であることから幻の名硯などと呼ばれていましたが、現在でも質の良さは変わらず、後継者不足により数も少ないことから手に入りにくい貴重な物です。
星ヶ丘公園
星ヶ丘公園はたくさんの珍しい花が見られる公園です。
高知県の絶滅危惧種にしていされているヒメノボタンが特に有名で、秋になると約7万株がピンクや白のかわいい花を咲かせます。
見頃にはヒメノボタンの販売やキャンドルナイトなどが行われるイベントも開催されます。
他にも人気があるのが池の睡蓮です。
赤やピンク、白などのたくさんの睡蓮が咲く中目を引くのが珍しい青い睡蓮です。
北川村のモネの庭から分けられた株で、他にも紫っぽい濃い青の睡蓮もあります。
人が乗れるほどの大きな葉が特徴のオオオニバスも見ることができます。
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椿姫伝説
三原村にまつわる民話の中でも、様々な話が残っているのが椿姫です。
椿姫は三原郷(現三原村)の領主の娘でした。父親の敷地藤康が椿姫を入野但馬守の妻にする約束をしていたにも関わらず主君の一条房冬に差し出すことも約束していたため、事態を収めるために自ら生き埋めにされた椿姫を慰めるためにその地に建てられたのが御霊神社です。
椿姫が行方不明になった時に、飼い猫も一緒になって姫を探したが見つからず、その後何も食べず亡くなったことから猫神様として祀られていて、喘息などにご利益があるとして村人達に信仰されています。
太刀踊り
三原村にはいくつかのお祭りがあり、秋祭りなどで披露される太刀踊りは戦国時代が起源とされる村の伝統芸能です。
9番まである太鼓と謡に合わせて踊る迫力のある踊りです。
男性の踊り手が着物を着て、刃渡り1m、柄1mの通常よりも長い摸造刀を使用して力強く舞います。
柄の先端には小さな短冊状の色紙を束ねたボンボンのような物が付いています。
高知県には色々な場所で太刀踊りが行われていて、三原村では柚ノ木、下長谷、上長谷地区などで行われています。
イベントなどで披露されることもあります。
四万十みはら菜園
三原村では米やお茶などの農業が盛んですが、もう一つ力を入れているのが四万十みはら菜園で行われているトマト栽培です。
カゴメの契約農家で、カゴメブランドのトマトを育てています。スーパーでも売られているカゴメの高リコピントマトやこくみトマトなどが栽培されています。
土を使用しないロックウール培地やコンピュータを使った制御を行うハイテク農園で、農薬も必要最低限しか使わず、残留農薬のチェックなど安全管理もばっちりです。
トマトを使ったドレッシングやマヨネーズなどのオリジナル商品も販売しています。
三原村の見どころ観光スポット情報!硯とどぶろくの村【高知県幡多郡三原村】のまとめ
小さな村でありながら、どぶろくや土佐硯など様々な三原村ブランドの商品があり、珍しい自然や伝統などを楽しむこともできます。派手なスポットはありませんが、おいしい名産品を楽しみながらのんびり過ごせる素敵な場所です。