根岸競馬記念公苑 馬の博物館は、馬と人間との関わり合いの歴史を学ぶことができる博物館です。日本人とは切り離せない存在である競馬。全国の競馬場には、年間でおよそ1億5,000万人以上もの方が来場しており、もちろん横浜市内にも、競馬を楽しみにしている方も数多くいらっしゃいます。横浜市には現在、運営されている競馬場がありません。横浜競馬場は戦時中の1943年に閉場され、それ以来横浜には競馬場がない状態が続いているのです。横浜の競馬ファンの中には、競馬場がないことを非常に寂しく思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、横浜には競馬にまつわる観光スポットとして「根岸競馬記念公苑 馬の博物館」が存在しています。普通の博物館にはないユニークなコンセプトから、競馬ファン以外も数多く訪れる場所となっています。今回は、そんな馬の博物館について、その魅力やアクセス方法、さらには閉鎖された横浜競馬場についても、詳しく見ていきたいと思います。
馬の博物館はどんなスポット?
馬の博物館は、1977年に開業した馬にまつわる展示が数多くなされている博物館です。
横浜競馬場において日本で初めて近代洋式競馬が行われたことから、そのことを後世に伝え、また馬と人間とのかかわりについてより深く学ぶことができるようにということで開館しました。
馬の博物館では、近代における馬と人間とのかかわりを中心に、馬に関する資料や展示物が数多く展示されています。
また、定期的に特別展示も行われ、様々なコンセプトのもと馬に関してより深く学ぶことができる場所となっています。
馬の博物館には「ポニーセンター」と呼ばれる建物もあり、実際に馬の飼育も行っています。
こちらでも、定期的に乗馬イベントや馬車の運行などを行っており、実際に馬と触れ合うことで楽しく馬について学ぶことができるのも大きな特徴です。
馬の博物館の場所・アクセス方法
馬の博物館は横浜市根岸台にあり、市街中心部からそれほど遠くない場所に位置しています。電車でも車でも、アクセスの便が良好な点は嬉しいですね。
電車でアクセスする場合には根岸線を利用すると便利です。横浜駅から根岸線の磯子方面行きに乗って、山手駅で下車後徒歩10分程度で馬の博物館に到着することができます。
車によるアクセスの場合には、山手町方面へ行くルートを通ります。県道13号線を首都高速沿いに南下し、石川町駅を過ぎていきます。
その後山手公園を通過してさらに南下していき、山手駅が見えた段階で右折します。右折してしばらく車を走らせると根岸森林公園が見えてきますので、その内部に馬の博物館があります。
馬の博物館には駐車場が用意されていませんが、根岸森林公園には合計200台分の駐車場が用意されています。ですので、そちらに車を停めておくと良いでしょう。
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近代競馬発祥の地!横浜競馬場とは?
根岸森林公園と隣接する形であった「横浜競馬場跡」は、日本で初めて近代競馬が行われた場所であり、日本における競馬文化の出発点となった場所です。
幕末の1866年、外国人が数多く流入してきた横浜市では、外国のスポーツや文化も数多く根付き始めていました。
そんな中で外国人たちが競馬を見たいと思うのは自然な流れであり、1867年にはこの場所に横浜競馬場が完成しました。
その後、1888年からは馬券の販売がなされるようになり、それをきっかけに横浜競馬場にはレースがあるたびに多くの愛好家が詰めかけ、レースに熱狂する人々が後を絶たない状態となっていました。
しかし、1941年に太平洋戦争が勃発すると、庶民の娯楽であった競馬は規模の縮小を余儀なくされます。徐々にレースの数が減っていき、1942年にはレースの開催が完全に停止されてしまいました。
その後1943年には競馬場が帝国海軍に売却され、文壽堂の印刷工場として利用されることとなり、横浜競馬場はその歴史に幕を下ろすこととなったのです。
現在、横浜競馬場跡では観客スタンドのみが残されておりますが、廃墟となってしまっているので内部に入ることはできません。
その得も言われぬ寂しさから、廃墟マニアの方にとっては人気の高いスポットのひとつとなっています。
馬の博物館で、馬と人間とのかかわりを学ぼう!
横浜競馬場跡のすぐ近くに建設された馬の博物館では、そのような横浜競馬場の歴史をはじめとして、馬と人間とのかかわりについて包括的に学ぶことができます。
常設展示では、馬と人間が古代からどのように関わってきたのかということを、貴重な文化遺産などの展示を通して学ぶことができます。
広々とした館内には、馬の巨大な模型なども置かれており、視覚的に分かりやすく理解することができるのが特徴です。
乗馬イベントも開催!ポニーに乗ろう!
また、博物館の外にあるポニーセンターでは、定期的に乗馬イベントなどが開催されており、より楽しく馬と人間とのかかわりについて学ぶことができます。
乗馬の際にはインストラクターの方が必ず付きますので、初心者の方であっても手軽かつ安全に乗馬体験をすることが可能です。
乗馬デーは残念ながら毎日の開催ではないですが、月2回ほど日曜日に実施されています。
JR根岸線の根岸駅、JR横浜駅、京浜急行日の出駅、横浜市営地下鉄伊勢佐木長者町駅、JR桜木町駅など多くの駅からバスが出ているので、アクセスも便利ですよ!
都心からも行きやすい馬の博物館での乗馬体験、ぜひお楽しみください。
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日本にもしっかり根付いている競馬ですが、日本における競馬発祥の地は横浜にあったのです。ここ「馬の博物館」で馬とじかに触れ合って、ぜひとも体験しながら学習をしてみてはいかがでしょうか。