福島県久留米市の寺町をご紹介したいと思います。寺町は西鉄久留米駅より北西の方角徒歩10分のところ、古いお寺の立ち並ぶ地区にあります。江戸時代に久留米城の防御のためにお寺が集められたのが始まりです。
多くの先人の眠る寺町
江戸時代、久留米城の防御のため、久留米城の東側に26の寺院を集めたのが、寺町の始まりです。
現在では
- 6宗派
- 17の寺院
が立ち並んでいます。
市街地に近いながら、寺院が立ち並び、古い佇まいを残した寺町は、小京都のような雰囲気の町です。
古くからの寺院のため、多くの久留米で活躍した人々の菩提寺ともなっています。
例えば久留米絣の創始者井上伝は徳雲寺に、久留米つつじを開発した坂本元蔵(洋画家坂本繁二郎の祖父)は妙正寺、洋画家の古賀春江は善福寺に、それぞれ葬られています。
歩いて回れる寺町
寺町にある寺院は、観光客にも開放されています。拝観料もいりません。山門から、境内、庭園を見ながら歩いたりすることもできます。
立派な庭園を有している寺院もあるので、庭園ゆっくり散策するのもいいですね。また、久留米市が寺院ごとの解説パネルを設けています。
それを見ると、創建の由来や墓碑などのことが書いてあり、寺院のことが分かるので、より一層楽しめます。
17の寺院のなか、歴史ある建物の寺院から、最近立て直した寺院まであり、寺院ごとにいろいろと違いがあります。
特に千栄禅寺はブリジストンの創業者、石橋正二郎氏の寄進によるもので、ステンドグラスがあり、教会のような建物で、一見寺院とは思えない建物です。
寺町にはこのように寺院と、民家、小さな商店があるくらいですが、落ち着いた町並みを楽しむことができます。
このように、それぞれの寺院を巡りながらの町歩きが楽しめる場所です。
寺町をもっと楽しむイベント
寺町では、寺町ならではのイベントもいくつか行われています。
久留米まち旅博覧会
久留米市のNPO法人が行っている「久留米まち旅博覧会」という、久留米市内の観光資源を巡るイベントで、年に何回か、寺町でのイベントも行っています。
具体的には、
- 写経の会
- 寺町
ボランティアのガイドと共に散策するものなどです。年度の上期・下期で告知がおこなわれます。
寺町やぶ椿まつり
寺町全体で行われる大きなイベントとしては、毎年3月初旬に行われる「寺町やぶ椿まつり」があります。
これは寺町に咲くやぶ椿にちなんだイベントで、メイン会場の医王寺では、やぶ椿の実から椿油の精製を行っています。
この椿油は、まつりの会場で、協賛金(300円以上)を払うと、20ccのボトルに入れて、もらえるそうです。
また、会場では、
- ぜんざいなど軽食の販売
- 手作り小物販売
- ○×クイズ
- 寺町やぶ椿散策
もあります。(その年ごとにイベント内容は変わるようです)
また毎年6月27日には遍照院で仲縄忌(ちゅうじょうき)が行われます。
これは江戸時代後期の尊王思想家で、幕末の討幕運動に大きな影響を与えた高山彦九郎の墓前祭です。
高山彦九郎はその生涯で三度、久留米に訪れ、寛政5年(1793年)、久留米の友人宅で辞世の句を残し、自害します。その命日である6月27日に墓前祭が行われています。
最近では、子供から若い親世代向けのイベントも行われるようになりました。
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本泰寺Market
寺町の本泰寺では、本泰寺Marketという、
- 音楽
- 雑貨
- スイーツ
- カフェ
などの出店するイベントも行われています。
このように町歩きだけではない、寺町の楽しみ方もあります。
グルメも楽しめる寺町!
寺町は寺院と民家、小さな商店がありますが、その中で、いくつかオススメのグルメスポットがあります。
知味斉
まずは「知味斉(ちみさい)」という豚まんと中華チマキのお店です。テイクアウト専門で、売り切れ次第閉店となっています。
ここの豚まんは、普通の豚まんに比べると小ぶりです。また皮も普通の豚まんのように甘くはありません。この皮が人気で、皮だけも販売しています。
中華チマキは黒米を使ったチマキで、見た目は黒いのが特徴です。
具は
- しいたけ
- たけのこ
- 干しえび
- 落花生
などです。
お店の由来は、昭和36年(1961年)久留米の南、花畑に先代がラーメン店を出したのが始まりだそうです。
花畑の店でも豚まんを出していたそうで、先代から受け継がれた味です。
kula
千栄禅寺と遍照院のあいだの道沿いに、「kula」というカフェがあります。薬膳を中心とした料理とドリンクのカフェです。
薬膳といっても
- 「薬膳カレー」
- 「薬膳しょうが焼き」
- 「薬膳ハンバーグ定食」
など、あまり薬膳とは思えないメニューが並びます。
マスターが一人で仕切るお店ですので、のんびりした感じです。店内も木を基調としたインテリアで落ち着いた雰囲気です。
ちなみに、マスターの奥様がすぐ近くでヨガスタジオをやってらっしゃるとのことです。
このように、小さいながらも個性的なお店もあるのが、寺町のおもしろさだといえます。
※価格は平成29年6月現在の情報です。
寺町の見どころ!素敵な17の寺院が並ぶ場所!【福岡県久留米市】まとめ
江戸時代からある、この寺町は、久留米の偉人の眠る場所でもあり、古い町並みが残り、広い庭園を持つ寺院もあることから、町歩きのコースにもおすすめです。また、イベントも定期的に行われており、イベントを狙って訪れるのもいいですね。また、個性的なグルメもあるので、一日をゆっくり過ごすにももってこいだと思います。久留米にお立ち寄りの際は、寺町にお越しくださいませ。