学園都市線は札幌市内においては、通勤や通学の足として数多くの人々に利用されている路線です。正式名称は「JR札沼線」なのですが、沿線に教育大札幌校や北海道医療大学を抱えていることもあって、沿線の住民を中心にこのような愛称で呼ばれることが多くなっています。
通勤や通学の際に利用される側面が強い学園都市線ですが、2016年3月にJRのダイヤ改正が行われ、終着駅である新十津川駅が「日本で唯一、始発電車と終電が同じ時間に出発する駅」となったことで、初めて学園都市線が新十津川や滝川方面にまで伸びているということを知った方も多いのではないでしょうか。
学園都市線を北上しよう!
都市における重要な交通の便と、ローカル線のスローな雰囲気の両方を併せ持っている学園都市線。
沿線に住んでいるという方であっても、自分がいつも利用しているところ以外の駅舎や周辺スポットについては、ほとんど知らないという方も多いのではないでしょうか。
今回の企画では、仕事や学校の帰りにまずは一駅前で降りてみて、あるいは時間があればずっと先まで北上してのどかな光景を楽しんでもらえるように、学園都市線の駅周辺のスポットについてくまなく紹介していこうと思います。
学園都市線とは?
学園都市線は、札幌市内にある「桑園駅」から、滝川と隣り合っている新十津川町の「新十津川駅」までを結んでいる路線でした。
総延長は76.5キロにも及び、
- 札幌市
- 当別町
- 月形町
- 浦臼町
- 新十津川町
の各自治体を縦断する路線となっています。ただ、令和2年の5月7日をもって、北海道医療大学駅から新十津川駅間の区間が廃止されることとなりました。
札幌市内を通っている駅は住宅地が近くにあることから、通勤・通学の足として使われることも多く、利用客も数多くなっています。
また、あいの里教育大駅や北海道医療大学駅も設定されているため、こちらの大学に通う学生の通学にも利用されています。
しかし、北海道医療大学よりも北にある駅は利用客がほとんどおらず、まさに「超ローカル線」といった雰囲気となってしまうのです。
前述したように、利用客の減少からJRが2016年3月にダイヤの見直しを行い、終点の新十津川駅では「始発列車が最終電車」になってしまうという日本で唯一の現象も見られるようになっています。
ですが、超ローカル線である北海道医療大学以北の学園都市線には、ローカル線ならではののどかでスローな時間が流れています。
また、北海道医療大学より南側に位置する駅には、札幌近郊の都会ならではの魅力があふれており、学園都市線はまさに、「大都会と郷愁あふれる風景を結ぶ路線」となっているのです。
特に、北海道医療大学以北の駅に関しては、周辺のスポットなどに関してほとんど知られていない部分も多いと思います。
駅名に関しても、正しく読める人の方が少ないようなものも多く、全国的にも知られていない秘境駅が数多くあることも特徴となっています。
この企画では、そういったほとんど知られていない秘境駅の数々についても、詳しく迫っていきたいと思います。
企画を進めるにあたって
最初に断っておきたいのが、「筆者は鉄道マニアではない」ということです。
鉄道については正直言って詳しくなく、路線の仕様などの部分に関してはあまり詳細な解説を加えることができません。
ですから、鉄道マニアの方にとっては若干不満が残る部分も出てくる可能性がありますが、その点に関してはご了承いただきたいと思います。
鉄道に関しての解説が深くできないぶん、各駅の魅力や周辺地域の特色、近くを訪れた際に寄っておきたい場所などについてはできるだけ詳細に伝えていきたいと思います。
学園都市線でゆったりと移動する場合はもちろん、近くをドライブなどで訪れた際にも参照していただけるように、よりディープなスポットの紹介をしていければ良いな、と考えております。
より地域に密着した記事をお届けできるように、地域紹介に関しては詳しいものを心がけていきたいと思います。途中まででもかまいませんし、できれば最後までお付き合いいただければ幸いです。
全ての起点、札幌駅
札幌駅は、学園都市線の最初の駅にあたります。
学園都市線は、札幌駅を起点として基本的に北上を続けていく路線となっており、北上する中で少しずつ沿線の風景が変わっていくのが大きな魅力となっています。
札幌駅周辺のこの風景を見たうえで、ローカル線化以降の駅を見ると度肝を抜かれること間違いなしです。
札幌駅~桑園駅間の車窓の雰囲気も、ローカル線化以降では全く違ったものとなります。
学園都市線の駅は、札幌駅を含めると全30駅です。
その半分以上にあたる16個の駅が「非電化路線」となっており、電車ではなくディーゼルエンジンで動く列車が走っている路線となっています。
電化路線と非電化路線で学園都市線が果たす役割も大きく違い、電化路線は沿線住民の通勤・通学・生活にかかわる主要な路線ですが、非電化路線はいわゆる「ローカル線」扱いであり、ゆったりとしたスローな雰囲気の路線となっています。
札幌駅周辺の景観を見た後に学園都市線で少しずつ北上していくと、特に「石狩太美駅」以降あたりからは最初の都会の雰囲気からは信じられないほど建物が少なくなり、のどかでどこか懐かしい雰囲気が漂い始めます。
この記事では、そんな周辺の景観の移り変わりにもぜひとも注目して、読み進めていただけると幸いです。
札幌駅の9番ホーム・10番ホームから、学園都市線の旅に出発してみてはいかがですか。
札幌発!【学園都市線を北上するプチ旅行へ①】のまとめ
札幌市の住宅街から田園風景が広がるのどかな地域へと、移り行く車窓からの眺めが楽しい路線です。自由気ままな汽車の旅に出かけてみませんか?