黄金山は、広島県広島市南区の南東部に位置する標高約221mの山です。古くは「馬耳山」「城山」の名で呼ばれていました。前者はその形状あら、後者は山頂に仁保城が築かれた史実に由来したものだそうです。しかし、それより以前の黄金山は「仁保島」と呼ばれていました。元々、広島市の中心部(太田川下流のデルタ地帯)はかつて海でした。黄金山もその当時は江波、比治山、宇品島(元宇品)、向洋などと同じく広島湾に浮かぶ島のひとつでした。その時の名前が「仁保島」で、現在の山頂にあたる場所には仁保島城という城塞が築かれていたそうです。江戸時代になって広島湾の干拓が進むことで仁保島は比治山や段原と陸続きとなり、現在の黄金山の形となりました。
黄金山山頂付近について
黄金山山頂付近は「黄金山緑地」として整備されていて。山頂には展望台、レストハウスなどが設置されている。また仁保島城の本丸と二の丸の石垣が残っている。
黄金山の見どころ
「景色」
黄金山の見どころと言えばまず出てくるのは山の上から望む景色。
東は坂町。呉、北は安佐南区、西は西区、南は広島湾と大田区デルタを一望できます。
こちらは頂上手前のレストハウス付近から元宇品・瀬戸内海方面。宮島など瀬戸内海に浮かぶ島々を見渡すことができます。
頂上展望台から市内と海田大橋。夜はこの海田大橋が綺麗にライトアップされます!
海田大橋側の展望台からの景色です。春はこの展望台も桜に包まれます。
二つの展望台付近には休息スペースも。空いているときは座りながらゆっくりと景色を楽しみましょう。
この日はあいにくの曇りでしたが、晴れていれば山の方まではっきりと見ることができます。
また黄金山は標高約221mと比較的低い山なので登るのにさほど時間がかかりません。
道も補装され、車で登ることも可能なので気軽に立ち寄ることができます。この手軽さも黄金山が展望スポットとして人々に親しまれる要因の一つではないでしょうか。
「夜景」
黄金山からの絶景は何も昼間だけのものではないのです。そう、黄金山は夜景の名所でもあるのです!
夜、陽が沈み暗くなった夜空とは対照的に市内は電灯の明かりが煌々と輝きます。
夜景の目玉はライトアップされた広島大橋・海田大橋!橋の輪郭が闇夜の中、幻想的に浮かび上がります。
きらきらと光る街を見渡すと昼とはまた別の表情を垣間見ることができます。夜景の方がロマンチックで好きな方も多いかもしれませんね!
カップルで来るのにおすすめのスポットです。一緒にロマンチックな夜景を眺めれば二人の仲もより縮まるかも・・?
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「桜と紅葉」
時期は限られてしまいますが春と秋、黄金山は桜や紅葉でがらりと姿を一変させます。
春は桜を目当てに沢山の花見客で賑わいます。美しい桜の樹々に囲まれながら景色を楽しみましょう!
秋は鮮やかな紅葉が来る人の目を楽しませます。紅葉の紅や燈色、空と海の青が絶妙なコントラストを生み出します。
どちらの季節の風景も一見の価値あり!ぜひ時期に合わせて足を運んでみてください。
このように、春や秋には桜と紅葉を目当てに沢山の人が訪れます。混んでいるときは少し離れた場所から山全体を眺めてみるのもいいかもしれません。
桜や紅葉で化粧した黄金山はいつもと違った表情を見せてくれるはずです。
広島市を一望するパノラマ、ここでしか見ることのできない景色を見せてくれる黄金山。
昼と夜、二つの楽しみ方がありますよ!
「黄金HOUSE」
山頂付近手前のレストハウス。年季を感じます。
お弁当などの食べ物からお土産を販売しています。テーブルとイス、ベンチ等がいくつか置いてあるので休憩するのにもってこいです。
「観音寺」
山頂北側に位置し16世紀末、仁保島城主となった三浦元忠の菩提寺として建立されました。
寺の山号は「黄金山」、黄金山の名前が史料に現れる最初期のものだそうです。
境内に残る墓所は元忠のものと伝えられているそうです。
400年以上前、元忠が城から見ていた景色は一体どんなものだったのでしょう。
アクセス
「バス」
広島駅前もしくは県庁前から広電バス4号線乗車、東本舗もしくは仁保一丁目で下車。登山道入り口の交差点より登山道を登りましょう。
「車」
国道2号線本浦交番前の交差点から登山道入り口へ入り、登山道を登る。
※周辺には民家もあるため黄金山緑地内は23時~5時の間は立ち入り禁止です。マナーとルールを守って楽しみましょう。
黄金山の見どころは?頂上から望む景色に癒されよう!【広島県広島市南区】のまとめ
黄金山はその昔湾内に浮かぶ島々の一つでした。江戸時代に進んだ広島湾の干拓によって黄金山は島から山へと変わりました。現在の黄金山は広島の夜景スポットとして人気を集めています。標高約221mと山としては小柄なこともあり、登るのに時間がかからず手軽に山頂からの景色を楽しめるというのも大きな魅力ですね!小柄と言っても周りに視界を遮るものはなく、広島市内はもちろん瀬戸内海や呉まで見渡すことができます。入り口が少し分かりづらいかもしれませんが是非一度訪れてみてください。