愛媛県新居浜市にあるマイントピア別子は、日本三大銅山のひとつであった別子銅山の産業遺跡を活かしたテーマパークです。道の駅マイントピア別子も併設し、全国各地から観光者が訪れています。別子銅山開坑300年を記念して造られ、道の駅としても人気の「端出場(はでば)ゾーン」と東洋のマチュピチュと呼ばれる「東平(とうなる)ゾーン」の2エリアに分かれます。今回は、貴重な産業遺産を体感できるマイントピア別子をご紹介します!
鉱山体験ができる!端出場ゾーン
マイントピア別子は昭和5年から閉山まで採掘本部があった銅山跡地です。
約6ヘクタールの広大な敷地には複合施設のマイントピア別子本館をメインに、鉱山鉄道、観光坑道、砂金採り体験施設、旧水力発電所などが点在しています。
○マイントピア別子本館
マイントピア別子(端出場)ゾーンの明治調の赤レンガ造りで銅板葺き屋根の建物は、端出場ゾーンの中心で温浴施設、子ども用遊戯施設、レストラン、ショッピングプラザなどがあります。
「レストランもりの風」では、新居浜太鼓台にちなんだ「どんでん丼」が人気で、野菜と小エビを使いサクッと揚げたかき揚げが食欲をそそります!
天然鉱泉を生かした多彩なお風呂が楽しめる「天空の湯」は、2016年4月にリニューアルしました。
屋内には酸素泉と炭酸泉の主浴槽、ジェットバス、リラクゼーションバス、子ども風呂と遠赤外線サウナ室があり、露天風呂は豊かな自然を存分に満喫できます。
また、ロウリュウと岩塩の2種類の岩盤浴は、老若男女が利用できるようになっており体の芯から温まります。
○鉱山鉄道
観光坑道までは鉱山鉄道に乗っていきます。
別子銅山では明治26年(1893年)に日本で最初の山岳鉱山鉄道が導入され、山中の角石原(海抜約1,100m)から石ヶ山丈(海抜約850m)まで延長約5.5kmを結び、輸送の近代化が図られました。
この電車は、当時の蒸気機関車を82%に縮小したものですが、原型は別子銅山記念館の敷地に展示されています。
鉱山鉄道延長410mの区間にある鉄橋と隧道(トンネル)は、平成21年に国の登録有形文化財に指定された産業遺産です。
○観光坑道
観光坑道は別子銅山の旧火薬庫を利用した坑道で、
- 300年前の江戸時代の様子を再現した「江戸ゾーン」
- 別子銅山の近代史を学べる「近代ゾーン」
のほか、体験型遊学パークは地下1,000m体験や鉱夫の体験などができます。
○砂金採り体験
マイントピア別子本館の裏手にある砂金砂金採り体験パークは、鉱山が稼行していた頃は削岩機やビットの修理工場のあった場所です。
細長い大きな水槽の中に砂金が沈んでおり、パン(お皿)で、小石や砂に混じっている純度100%の金を採る体験ができます。
水槽には砂金の外に、銀粒や小さな水晶、色とりどりの天然石も撒かれていてとてもきれいです。
重さで底に沈む金を狙い、砂を深く掬って、回転を繰り返しながら淘汰していく過程は、大人でも時間を忘れて夢中になってしまいます。
金は少し白く光っているので、砂粒の中でもすぐにわかりますよ。採った金は、事前に渡される保存用の小瓶に入れるのですが、別途料金で金入り記念カードやペンダントにも加工できます。
体験できる時間は、9時30分から16時までです。
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神秘的な東洋のマチュピチュ!東平(とうなる)ゾーン
「東平」は標高約750メートルの山中にあり、大正5年から昭和5年までの間は別子銅山の採鉱本部が置かれていました。
昭和43年に東平抗が休止するまで、学校や社宅、娯楽場が建てられるなど賑わいをみせていました。
「銅山史と自然の杜」をコンセプトに開発され、現在に残る別子銅山の産業遺産を活用し、赤石系などの周辺の大自然との調和の中でマイントピア別子の東平ゾーンとして平成6年にオープンしました。
現在は、遊歩道が整備されかつて物資を運んでいたインクライン跡や、各方面から運ばれてきた鉱石を一時的に保存していた東平貯鉱庫跡など、遺跡散策を楽しむことができます。
ほかにも、別子銅山の歴史を学べる資料館や、銅工房などの設備も充実しています。
○東平歴史資料館
東平歴史資料館では、ジオラマや地形模型やパネル等で往時の町並みや学校の様子をリアルに再現し、当時の生活文化を紹介しています。
映像で学べる東平学習館、銅製品を展示した銅のテーマ館、赤石山系の自然展示室などに分かれていて、館内では鉱山労働者の荷物(約30kg)を背負う体験などもでき、「東平」の歴史をリアルに学ぶことができます。
- 開館時間/午前10時~午後5時
- 休館日/毎週月曜日(月曜日が休日の場合は、その翌日)
- 入場料/無料
○マイン工房
旧保安本部建屋を利用した赤レンガの工房では、銅板を使ったレリーフ作り体験や土産物を買うことができます。
- 開館時間/午前10時~午後5時
- 休館日/毎週月曜日(月曜日が休日の場合は、その翌日)
- 必要時間/約1~3時間
○清滝
落差約60mを誇る清滝は、「えひめ自然百選」の1つにも選ばれ、滝の周辺には休憩所と展望所があり、豊かな自然を満喫することができます。
5月の新緑や、10月の紅葉が見頃ですが、真冬の凍った滝も詩的でとても美しいです。
美しいシャクヤクを愛でよう!
マイントピア別子には、中・四国最大のしゃく薬園が併設されており、約40種類約18,000本のシャクヤクが色とりどりに咲きほこります。
4月下旬頃から愛らしいつぼみをつけはじめ、5月の中旬頃に見ごろを迎え、多くの人でにぎわいます。ピンクコーラル種やオリエンタルゴールド種などの珍しいものもあり、カメラ片手に鑑賞する人も多いです。
見頃を迎える時期に合わせて「シャクヤク祭り」が開催され、期間中には「かつおまつり」も実施されます。
わら焼きのかつおタタキ実演・販売や、愛南町産直市、新居浜市の物産展等が開催され、朝から多くの人でにぎわいます。
マイントピア別子の基本情報
- 愛媛県新居浜市立川町707-3
- 0897-43-1801
- 営業時間:3月~10月 9:00~18:00
11月~11月 9:00~17:00
12月~3月 10:00~17:00
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マイントピア別子は東洋のマチュピチュ!【愛媛県新居浜市】のまとめ
愛媛県新居浜市あるマイントピア別子の魅力をご紹介しました!足尾・日立と並ぶ日本三大銅山の一つ、別子銅山跡を活かしたマイントピア別子は、数々の貴重な産業遺産体験ができる、文化価値の高い施設です。銅山での暮らしを体験できる施設は日本でここだけなので、ぜひ訪れて悠久の歴史に思いを馳せて、美しい豊かな自然に身を投じてみてください!