愛媛県新居浜市にある別子銅山記念館の元である別子銅山は、5代将軍徳川綱吉の時代に開坑されました。中心となった人物は、現在の住友財閥のご先祖様で、この別子銅山記念館には住友家の歴史が詰まっているのです。それでは、この別子銅山記念館の概要と魅力をご紹介します。
意外と知らない!別子銅山記念館ってどんなところ?
江戸時代に開坑された別子銅山。この場所は徳川五代将軍である徳川綱吉によって作られ、それ以降は明治時代、大正時代、昭和時代と3つの時代をまたぎ掘り続けられてきた銅山です。
それぞれの時代の流れの中で、経営もその存在すらも翻弄されながら、昭和48年に別子銅山が閉山されるまでの長い間、一度、明治維新の折には政府の接収にあいそうになり、経営が住友の手から離れてしまいそうになった事もありましたが、現在の住友グループが経営を続けて来ました。
そんな波乱万丈の別子銅山の開坑から開山までの歴史を後世に伝える為に作られたのが、この別子銅山記念館です。
経営者が変わらずにずっと銅山が守られてきたという歴史は世界的にみても珍しいそうで、多くの人々がその興味深い別子銅山の歴史を知るためにこの別子銅山記念館へと足を運んでいます。
立ち止まって見て欲しい!ここが凄い、別子銅山記念館
外から見るとひと目でわかるのですが、別子銅山記念館はなんと地中に埋められた形で建てられた建物です。
サツキ
建物としても非常に珍しく、思わず二度見してしまいそうになります。そしてこの別子銅山記念館の、地面から少し出た屋根の部分には、なんとサツキが植えられています。
5月頃に満開を迎えるサツキの花は、別子銅山記念館の屋根を鮮やかな赤へと彩り、周りにあるサツキの花畑と見事に同化してしまう程です。
別子銅山記念館は博物館としても、サツキの花の名所としても有名な場所ですので、ぜひともサツキの花と別子銅山の歴史、両方を楽しんでください。
見落とし注意!興味深い展示物で溢れる別子銅山記念館
江戸に開坑されれから明治、大正、昭和と長い歴史を築いた別子銅山についての展示物は膨大で、とても見応えのあるものばかりです。
普通の博物館よりも少し大きな規模をした別子銅山記念館は5つの展示コーナーに分かれていて、
- 泉屋歴史コーナー
- 歴史コーナー
- 地質鉱床コーナー
- 生活風俗コーナー
- 技術コーナー
と様々なコーナーに分かれています。
泉屋歴史コーナーではこの別子銅山の歴史を支え続けた住友グループの歴史を、歴史コーナーではこの別子銅山の開坑から閉山までの歴史と、別子銅山が関わってきた多くの関連事業の事情を、地質鉱床コーナーでは別子銅山の山としての魅力を、生活風俗コーナーでは別子銅山で働いていた人々の生活背景などに密着した歴史を、技術コーナーでは、別子銅山で使われていた海外から取り込まれた当時の最新技術などを、沢山の興味深い展示物や資料、動画などを用いて別子銅山を様々な角度から紐解いています。
5つの展示コーナーを回ればもう別子銅山について知らない事はない、別子銅山博士になれるかもしれません。
展示は館内だけじゃない!ぜひとも見たい屋外展示
別子銅山記念館の魅力は館内の様々な展示物だけではありません。
蒸気機関車
館内に展示されている様々な展示物の他に、屋外にはとても貴重な明治時代にドイツから別子銅山へと渡ってきた蒸気機関車が当時のそのままの姿で展示されています。
レトロな機関車は見ているとなんだかわくわくしてしまう雰囲気を持っていますが、明治から昭和にかけて閉山されるまでの間、別子銅山で掘られた鉱石の運搬などに使われていて活躍していたもので、ぜひともその力強さも感じて欲しいところです。
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別子銅山記念館を訪れた人の口コミ・感想
別子銅山記念館を見学されて来たいくつかの方々の意見や感想が見られます。実際にご覧になった方たちの口コミを見てみましょう。
「深い山の中に大規模な銅山と、そこに生活していた人々の人生があったことを教えてくれる記念館です。あまり別子銅山のことを知らないままふらっと行ったのですが、記念館のコーナーが色々細かく分かれていたので、歴史や技術、人々の生活などがとても詳しく学べました。今では人の住んでいない山奥にこんな大きな産業と生活の場があったとは…と圧倒されました。館の外にあるSLの展示は動かないものですが、それでも小さな男の子たちに受けているようでした。近代の日本の歴史や、産業史、経済史の好きな方にはとにかくおすすめの記念館です。」
「当時の銅山運営の資料が詳しく展示されています。外には蒸気機関車が展示されています。涼しく緑が穏やかで静かな場所なので、子供の自由研究のネタに夏休みに親子で行くのに向いていると思います。別子銅山の山麓は、東洋のマチュピチュといわれているそうで、確かに風光明媚な場所です。ガイドによるとツツジやさつきの季節に立ち寄るとまた違った美しい風景に出会えるようです。また花の季節に訪れてみようと思います。」
別子銅山記念館の基本情報
- 名称:別子銅山記念館
- 住所:〒792−0846 愛媛県新居浜市角野新田町3−13
- 電話番号:0897-41-2200
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別子銅山記念館の見どころ!歴史を垣間見る!【愛媛県新居浜市】のまとめ
江戸時代初期に見つかったこの鉱山は、当時の幕府の財政を大いに潤わせるほどの産出量でした。現在はこの銅山を世界遺産に登録するという動きも活発に進んでいるといいます。この機会に別子銅山記念館へぜひ足を運んでみましょう。