愛媛県今治市にある亀老山展望公園は、瀬戸内海中部に位置する大島の「亀老山」山頂にある展望公園です。瀬戸内海を360度見晴らせる展望台からは、「来島海峡大橋」をはじめ、今治市街地やしまなみの多島、四国山脈の石鎚連峰まで眺めることができます。今回は、しまなみ海道随一の絶景が見られる亀老山展望公園をご紹介します!
亀老山とは?
亀老山は大島の南部にある標高307mの山で、別名「大亀山」・「隅ヶ岳」とも呼ばれています。
山名の由来は、今から約1300年ほど前に黄金色の観音様を背負った大きな亀を僧侶が見つけ、亀老山にお奉りしたことからきているそうです。
1999年の瀬戸内しまなみ海道開通を控えた観光地整備をきっかけに、狭かった山道やアクセスなども改善され、山頂手前に駐車場も設けられたことで観光者も急増しました。
大島の北と西には小さな集落があり、南と東は来島海峡に接した海岸が続いており、のどかで風光明媚な景色が広がっています。
瀬戸内海国立公園の区域に含まれている亀老山からは、多数の弥生式土器が出土しており、瀬戸内海の海上の要だったことがうかがえます。
また、亀老山中腹には鎌倉時代後期のものとみられる宝篋印塔があり、 能島村上水軍の祖という説がある村上義弘の墓と伝えられています。
「日本の展望スポット」第3位に輝いた絶景!
亀老山展望公園は360度見晴らせる大パノラマの展望台です。
ここからの眺望は、「行ってよかった!日本の展望スポット2016」で第3位を獲得し、この展望台からの絶景は“しまなみ海道一”と謳われています。
燧灘、来島海峡、芸予諸島、今治市街から四国中央市、石鎚連峰をはじめ、天気がよければ遠く瀬戸大橋まで見渡すことができます。
標高300mの亀老山展望公園から望む来島海峡は、日本の三大急潮に指定されており、渦潮の流れが海面に模様のようにはっきり現れています。
昼間の晴天下での眺望は王道的な素晴らしさですが、夕方から夜へと刻々と表情を変えていくマジックアワーの時間帯はとてもロマンティックで美しく、海に沈む夕陽は非常に感動的です。
しまなみを代表する夕陽の名所で、この絶景をおさめようとアマチュアカメラマンが大勢集まるスポットとして知られており、観光PRのビジュアルにもよく使われる場所です。
夜景もたくさんの宝石を散りばめたようなドラマティックな美しさで、ライトアップされた世界初の三連吊橋「来島海峡大橋」が圧倒的な存在感を放っています。
ライトアップは毎日行われているものではなく実施日が限定されており主に休日の日没からとなっていますので下記サイトを参考にしてみてください。2018年3月までの実施日が掲載されています。
昼と夜で違う表情を持つ亀老山展望公園からの眺望は非常に魅力的ですので、午前中に一度訪れ、日中は近隣の伯方島や大三島を観光し、帰りに再訪して夜景を満喫するのがおすすめです。
来島海峡大橋ライトアップカレンダー
http://www.jb-honshi.co.jp/customer_index/kanko_event/lightup/lightup-kuru.html
隈研吾さん設計の「亀老山展望台」
亀老山展望公園の展望台は、2020年の東京オリンピックのための新国立競技場のデザインを担当する隈研吾さんによって設計されたもので、「パノラマ展望台ブリッジ」と呼ばれています。
近未来的な構造はJCD賞文化公共施設部門最優秀賞などを受賞しており、展望台自体も非常に高い価値があります。
周辺の景観を損なわないよう配慮された半分地下に埋もれるようなデザインの展望台で、登る行程に曲がり角を何箇所か設けることで、いろんな角度からの展望を楽しめる造りとなっています。
現在の展望台が造られる前にも展望台があったそうですが、“元の自然な地形を活かした設計”をコンセプトに設計が進められ、展望台周辺に樹木を植えるなどして、外からは展望台そのものが見えないようにした設計になっています。
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撮影なら展望デッキへ!
亀老山ふもとから、うねる山道を車で約10分ほど登ると一気に視界が開け、来島海峡大橋が一望できるデッキが設けられた場所に出ます。
ここには、道路沿いに海に突き出た展望デッキが複数設けられており、写真家の安藤喜多夫さんの提案によりつくられたそうで写真愛好家からは「ANDOポイント」と呼ばれ、初日の出には多くの写真愛好家が集まるスポットです。
山頂の展望台より、このデッキからの眺望の方が来島海峡大橋に迫っているためダイナミックな写真が撮れるのです。
このデッキから徒歩3分ほど下りた場所に車を数台停められる場所があるので、ここで夕陽が落ちるのを車内で待つカメラマンも見かけます。
ここからは、大空を悠然と舞うトンビも近くまで飛行することがあるので、来島海峡大橋と鳶を被写体にすると写真に躍動感が生まれるということで大変人気の写真スポットです。
亀老山展望公園の基本情報
- 今治市吉海町南浦487-4
- 今治市役所吉海支所 住民サービス課 TEL:0897-84-2111(代)
- 24時間入園自由 普通車18台・大型6台・無料
亀老山展望公園で瀬戸内海の雄大な絶景を拝もう!【愛媛県今治市】まとめ
今回は亀老山展望公園の魅力をお伝えしました。愛媛県今治市吉海町周辺には、魅力的な観光スポットが数多くあります。車で約30分圏内には約400種3,500株のバラが咲き誇る「よしうみバラ園」があり、大三島まで足を運べば歴史ロマン溢れる宝物館がある「大山祇神社」などがあります。サインクリングコースなども多く設備されていますので、自転車でしまなみの島々を回る過程で亀老山展望公園を訪れることもできます。しまなみ観光の際には、日本屈指の絶景を拝める亀老山展望公園にも訪れてみてはいかがでしょうか?大パノラマの絶景は、感動間違いなしです!