青森県弘前市にあるしかないせんべいは、青森の特産品であるりんごを使用したお菓子などを幅広く販売するお菓子屋さんです。創業大正15年から、初代鹿内健三は大変腕が良いと言われる菓子職人でした。店の煎餅づくりで培ってきた菓子づくりの技術や道具、歴史が、いまの商品づくりにもしっかりと息づいています。
しかないせんべいの魅力
しかないせんべいのこだわりの、3つの素材をご紹介します。
小麦粉
平成18年の秋、しかないせんべいでは小麦粉をすべて県産小麦に変えました。
粘り気と不安定な収穫量からお菓子には不向きだと言われてきた青森県産の小麦ですが、製粉技術の向上と当店の独自の配合等により、現在では小麦粉を使う商品全てに県産小麦を使用しています。
こうしてお菓子の味が優しくなりました。
砂糖
平成21年10月より、北海道産の「甜菜糖」を使用しています。
砂糖と言えば、サトウキビと言う植物を思い浮かべますが、ヨーロッパでは甜菜糖の事を指すようです。
「甜菜」は砂糖大根と説明されていますが、外見はカブに似ています。
根っこに蓄えられた糖分を取り出した後、砂糖を作り、穏やかなまるい味のお菓子になったのです。
りんご
初めてりんごをお菓子に取り入れて完成したのが、「こあき」でした。
こあきを作り始めてから、どのように津軽地方のりんごを新鮮なうちに手に入れて加工するかが仕事の大部分を占めるようになったのです。
大きさを揃え、味も良く、しかも固いままで保存します。
この状態を作るのに10年も毎年工夫を重ねたそうです。
現在ではりんごを使った「らぷる」を始め、季節のお菓子にりんごを取り入れています。
「ふじ」を主体とし、秋口には早生種の物をその後は「紅玉」と、一年中出来るだけ新鮮なりんごを使うように心がけています。
しかないせんべいのおすすめ商品
アップルパイ
パイ生地にアーモンドクリームが惹かれ、その上に甘く煮たりんごがのったアップルパイです。
せんべい屋さんのアップルパイとして人気が高く、リーズナブルに購入することができます。
津軽の特産であるりんごを使用した地元のお店ですので、パリパリとした歯ごたえの良いパイ生地と、シャキッとしたりんごが味わえる一品です。
らぷる
らぷるはりんごの焼き印が押された、ふわふわのお菓子です。
ホットケーキのような柔らかい生地の中に、甘いりんごが詰まっています。
この「らぷる」は、三代目がお店を継いでから十数年たったころに誕生しました。
布団にも「せんべい布団」と「羽毛布団」があるように、煎餅にもふわふわしたものがあっても良いのではないか、という発想から開発に至ったそうです。
しかし長い間固く焼きしめて水分をなくした煎餅を作り続けていたため、ふんわりと焼く方法がわからず悩みました。
数年かけて一つずつ課題を克服し、配合や製法を研究した結果、やっと現在のらぷるが誕生したそうです。
らぷるは「半生菓子」です。
日持ちタイプのお菓子としては、あまり見かけないのではないでしょうか。
いつも新鮮なりんごを使い、りんごの炊き加減にも気を配り、生産量を絞っていたそうです。
りんごの生果からつくることにこだわっている「しかないせんべい」だからこそできる味であり、それは新しいアップルパイのような、しかないせんべいを代表するお菓子となっています。
スポンサーリンク
白神のさんぽ道「ずっと」
レーズンやかぼちゃの種、白ごまなどを配合し、もっちりとした食感のあるお菓子が「ずっと」です。
ナッツ類を豊富に加え、もちろん青森県産の小麦粉を使用しています。
香ばしい小麦は、細身の見た目よりもずっとボリューム感があり、食べ応えも抜群です。
個包装の袋にはブナ林の木立があしらわれており、かけ紙も緑色、有名な白神山地のようで、東北旅行のお土産としてもおすすめです。
こあき
こあきは、果肉入りの生地の上にさらに津軽産のりんごをのせ、焼いた煎餅です。
りんごは、その色や香りを煎餅にするのは無理だと言われていました。
それを克服しようと立ち上がったのがりんごを特産とする青森県弘前市に本店を構えるしかないせんべいです。
現在でも改良が続いているそうで、たゆまぬ企業努力が伺えます。
食べた瞬間、口の中にふわっと広がるりんごの香りのお楽しみください。
こあきショコラ
冬の間、こあきは「こあきショコラ」となります。
細かく砕いた煎餅をチョコレートを使ってコーティングした、甘くてサクサクのお菓子です。
ミルクとホワイトの2種類があるそうですので、冬の間、雪燈籠まつりなどで弘前を訪れた際にぜひご賞味ください。
えんやき
えんやきは、もち粉を使用したおやきのような半生菓子です。
一口サイズで食べやすく、北海道山の小豆を使用した餡が、もっちりとした皮に詰まっています。
もちもちとした生地の食感が人気で、お値段も10個で630円とお手頃に購入することができます。
シュークリーム
もちもちのシュー皮に砕いたせんべいをまぶした、煎餅屋さんならではのシュークリームも大変人気です。
- まめせんべいシュークリーム
- ごませんべいシュークリーム
しかないせんべい 店舗情報
しかないせんべい 本店
住 所:青森県弘前市新寺町32
電 話:0172-32-6876
営業時間
9:00~19:00(年中無休)
アクセス
バスの場合:弘前駅前8番乗り場「金属団地・桜ヶ丘線」または「久渡寺行」に乗車し、「弘高前」で下車徒歩2分
車の場合:東北自動車道「大鰐弘前IC」から30分。(五重塔を左手に見て弘前高校を過ぎ、右手の稲荷神社となり)
店内は青森ヒバ材木を使用しており、ヒバの香りに包まれゆっくりと買い物が楽しめます。
しかないせんべい 弘前駅ビルアプリーズ店
住 所:青森県弘前市表町2−11
電 話:0172-33-1488
営業時間
10:00~20:00(年中無休)
1階入ってすぐのアクセスの良さから、旅行や移動の合間に気軽に立ち寄れます。
しかないせんべい 煎餅屋さんのアップルパイとこあきショコラ!本店&店舗情報【青森県弘前市】のまとめ
しかないせんべいは青森県津軽産のりんごをいつも念頭に置きながら商品作りを進めており、この地方にいる人物にしか出せない味を創ることを目指していたそうです。青森県産の小麦の優しい甘さと香ばしさを感じることができるのも、地元で歴史を紡いできた菓子店ならではですね。旅行の際のおみやげとして、ぜひしかないせんべいの商品を召し上がってみてください。